国際協力ひろば

ピースライブ イン こうち からのメッセージ

江崎 瑞枝
AMDA Journal 2002年 10月号より掲載

2001年9月11日のいわゆる多発テロ事件の後、私たちはアメリカがアフガン報復戦争を始めるのではないかと危機感を募らせました。「テロも許せないが戦争も嫌だ、何か自分たちでできることをして、戦争No!の意志表示をしたい。報復では何も解決しないことを多くの人に考えてもらいたい」と、ピースライブを計画しました。 「戦争反対」のシュプレヒコールよりも、もう少し柔軟な発想で色々な層に関心を持ってもらいたい、音楽ならどうだろうと考えました。ライブを開くことで「とにかく戦争は嫌だ」との気持ちを伝えたいと思ったのです。幸い高知には平和の問題を話し合い発信する「平和資料館・草の家」という拠点があります。 急ぎ10人ほどの有志で実行委員会らしきものを作り、心当たりのミュージシャンたちに声をかけるなど手探りであわただしい準備をしました。

高知市内中心部の商店街にある「帯屋町公園」で「第1回ピースライブ イン こうち ─すべての武器を楽器にしよう─」を開いたのが10月7日。当日は飛び入りや初対面同士のセッションも含めて24組が思い思いのスタイルで「戦争は絶対嫌だ!」というメッセージを発信しました。 ギターやピアノ弾き語り、三線、尺八、シタール、ジャンベなど珍しい楽器の演奏者も参加し、外国からのメッセージも紹介することができました。会場にはAMDA、ユニセフ、国境なき医師団などへのカンパ箱を持ち込み、AMDAからはアフガン難民の状況や支援活動の様子を伝えるパネルをお借りして展示しました。

「オサマ・ビンラディン氏がテロの犯人だと思いますか?」「武力報復で解決すると思いますか?」「報復に賛成ですか?」などの質問にシールを貼って答えてもらうアンケートも用意しました。多くの人たちが戦争に反対し武力報復に反対しています(後日、シールの貼られたアンケート用紙を撮影して小泉総理大臣にも送りました)。

ところがライブ終了直後の10月8日未明、米英軍のアフガン爆撃開始のニュースが流れ、私たちは愕然としました。その後、拡大、エスカレートする武力攻撃に抗議したいと第2回ピースライブを11月23日(帯屋町公園)に、第3回を2002年2月3日と4日(イオンショッピングセンター)に、第4回を5月26日(帯屋町公園)に開きました。 5回目は6月22日、草の家での「ピースライブの夕べ」です。「すべての武器を楽器にしよう」という合い言葉は平和を願う私たちに共通の気持ちですが、執拗に続くアメリカの対アフガン攻撃や、明るい兆しのみえないパレスチナ問題など「平和」の遠さを実感する日々が続きます。

ピースライブはこれからも続けます。思いを同じくする国内外の人たちとつながりながら、とにかくできることをしていきたいと考えています。




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