ベトナム

ソンラ省:イエンチョウ郡公衆衛生改善支援プロジェクト
AMDA Journal 2005年 8月号より掲載

ソンラ省では、チェンハックコミューンとトゥーナンコミューンにおいて、 「公衆衛生施設の改善」と「住民の公衆衛生知識の向上」を目的とした4つの 活動(水供給システムの設置、トイレの設置支援、公衆衛生トレーニング講 師の育成と住民への教育活動支援、モデル植林)を支援してきました。
 プロジェクト開始から1年2ヶ月。小規模ではあるものの地域の公衆衛生施 設は整備され、住民の公衆衛生知識や意識も高まってきました。水供給シス テムの設置により、両コミューン183世帯822人の住民と、小中学校の児童約 900人が、新たに安全な水にアクセスできるようになりました。また、トイ レの設置に意欲的な5村で住民による活動が行われ、5村内の83%の世帯で、 新しく清潔なトイレが設置されるに到りました。
 ここでは、水供給システムの受益者の声と、トイレを設置した住民からの 声をお届けしたいと思います。

水供給システムが出来てから…

チェンハックコミューン、ホイトイ村のHa Thi Chiengさん

●設置された水供給システムができる 前まではどのように水を得ていたんですか?

「ここの村の住民は、もともと川の水を利用していました。見ての通り河川 の汚染がひどいので、2000年に政府からの支援で井戸が建てられたんです。 でも、石灰が多くまれていたらしく、体の痛みを訴える人も出てきた上、た った1年で水が涸れてしまったんです。そこで、その翌年にはGTZ(ドイツの 国際援助機関)から資金を得て、小規模の水システムを作り、25世帯ぐらい の住民がその水を得ていたんです。私の家からその水タンクまでは70メート ルほど離れていたので、毎日 5〜6回は水桶で運んでいましたよ。水を運ぶ のは私と子どもの仕事で、一回につき30キロぐらいの重さの水を運ぶんです よ。どうやって運んでいたかお見せしましょうか?こうやって、木の両端に 水桶を吊るして背負って運んでいたんです。」

●水供給システムが出来た後、何か変化はあったのでしょうか?

「水運びはかなりの重労働でした。水供給システムが出来た今では、メイン タンクから自宅まで水が引かれているため、水を運ぶ必要が無くなり家事が とっても楽になりました。このタンクを見て下さいよ。この村に水供給シス テムができると聞いて、我が家にも台所の近くにこのタンクを作ったんです よ。上部が水タンクになっていて、下部がシャワールームになっているんで す。そうそう、以前は、洗濯や沐浴は川の水で行っていたんですが、体が痒 くなったり、お腹が痛くなったりしてたんです。女性の生殖器感染症の原因 にもなっていたと思います。特に、雨の後に沐浴した後の痒みはひどかった ですね。雨が降った後には、女性は感染を怖がって沐浴をしなくなりました 。雨季は暑いので、水浴びをしたくてもできない状態で、本当に大変でした。

チェンハックコミューン、ホイトイ村のHa Van Dungさん

●先月村の会合で水供給システムの維 持管理に関して話し合いましたが、 その後、進展がありましたか?

「村の人々は念願の水供給システムが設置されたので、とても協力的です。 先月の会合で決定した通り、早速、メインタンクや浄水器付近に囲いを作り ました。これで、水場に動物が入るのを防ぐことができます。また、水源地 に屋根を取り付け、ほこりや木の葉、土埃等が入らないようにしました。さ らに、担当者を決め、定期的にパイプやメインタンク内をチェックしている んですよ。親父が生きていた時からこの水源地の水はきれいだと聞いてたし 、村の人もみんなそれを知ってます。大切な水を守るために村人達もとても 協力的なんです。」

●水供給システムのパイプやバルブが 壊れたりした時には修理費はどこか ら捻出するのですか?

「これまでは、各村に配分されている社会活動を行うための資金の一部を使 用しました。しかし、今後は、各水タンクに水量メータを取り付けて、各世 帯が使用した分だけ水道代を支払うようにする予定です。」

●水供給システムに対する住民の協力 はどうですか?

「村の会合を何度も何度も行い、村の人が水供給システムの建設に当たりど のような作業に参加するのか、どれだけ住民が資金負担するべきなのか決め ました。建設作業にあたっては、設計調査の段階から簡単な建設作業、建設 作業監督にも住民が参加しました。建設完了後には、水供給システムの管理 委員会もでき、水タンクの蓋を取り付けたり、囲いを作ったり、水資源地の 屋根の取り付けを行いました。水供給システムができるまでは、水を汲みに いくのが家事の中でも大変な労働でしたが、今は家に設置した蛇口をひねれ ばきれいな水が出るというありがたさを住民が理解しているので、村の人た ちは資金集めや建設作業への参加等、とても協力的です。」

トイレを設置してみて…

チェンハックコミューン、ホイトイ村のKuan Thi Banさん

●新しいトイレの使い勝手はいかがですか?

「穴を掘るのも小屋の建設も全て夫がしました。トイレを造るのに2日かかり ました。4月末から新しいトイレを利用しているのですが、今までのトイレと 違って臭いが無いですね。汚物が見えないし、蓋をしているためか虫がわか ないので、これまでのトイレよりも清潔に感じます。また、今までのトイレは 穴に木を2本渡しただけだったので、木が古くなると腐って落ちる心配があっ たのですが、セメントは腐る心配が無いから安心して踏ん張れます(笑)。」

トゥーナンコミューン、バンルオン村のHa Van Khauさん

●新しいトイレの使い勝手はいかがですか?

「新しいこのトイレは、セメントで穴をカバーしているので、これまでのトイ レよりもずっと使いやすいよ。これまでのトイレのカバーは木を渡して作って いたのじゃが、臭いがひどかったんじゃ。でも、新しいトイレは穴に蓋をする ようになっているから、臭いにも蓋ができるし、虫が入らないのがうれしいよ 。穴が小さいから家畜が人糞を食べるのを防げるしなあ。鶏や犬、猫、あひる 、馬までトイレに入って人糞を食べていたんじゃからなぁ。ここの住民は昔か ら衛生に関する知識は持ってたし、トイレの必要性だって知ってたんじゃ。現 にこの村にだって汚水処理タンクのあるトイレを持っている家が5〜6軒もある んじゃから。でも、いいトイレはお金がかかりすぎて、わしら一般人には手に 届かなかったんじゃ。でもこの新しいトイレはお金もかからないし、衛生的じ ゃし、気に入っとるよ。」




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