ウガンダ

Pearls of Africa

アフリカ地域プログラムディレクター 横森 佳世
AMDA Journal 2001年 6月号より掲載

 「アフリカの真珠」という言葉を、聞かれたことがあるでしょうか? そう、これは1年中雨に恵まれ、豊かなナイルを動脈に、自然がかもし出す神秘に魅了される「緑の国ウガンダ」を象徴する言葉です。 昨年、心の故郷となったミャンマーを離任し、アフリカはケニアへ着任しました。 そして今回、第1回AMDAアフリカ会議とウガンダプロジェクト推進のため、当地を訪れたのです。 学生時代からフィールドにしていたアフリカは、自然環境が厳しく、インフラは極めて悪く、時には治安の悪さに脅かされ、 プロジェクトを推進していく上での予算は大幅に不足し、日本から遥か離れ、一口で言うと「多くの困難を伴う」のです。 それでもこの大陸の懐の深さは、決して期待を裏切りません。そうしてまた、誰もが戻ってくるのでしょう。

 ウガンダは赤道直下にありながら、標高1,200メートルのサバンナ地帯にあるため比較的過ごしやすく、豊かな水に恵まれています。 総人口の大半を農耕民であるバンツー系ブガンダ族が占め、15世紀にはブニョロキタラ系住民を中心に、 現在の首都カンパラを都とする「ブガンダ王国」が形成され、19世紀には隆盛を極めていました。 現在でもコーヒー、綿花、紅茶、銅などを産出しています。 1962年にイギリスの支配から独立しましたが、その後部族闘争が続き、71年にクーデターによってアミン大統領が独裁恐怖政治を敷き、 国内経済が破綻してしまいました。 その後も闘争は止まず、86年にはクーデターでムセベニ大統領が就任し、 有力候補の出現や選挙前の暴力や脅迫で話題になった今年3月の大統領選でも再選を果たし、 爆発騒ぎなどがあったものの、現在では落ち着きを取り戻しています。

 周辺諸国との関係では、67年にはケニア、タンザニアと3カ国で東アフリカ共同体(EAC)が設立され、 その後一時は機能が停止していましたが、93年11月には再び3カ国で「東アフリカ協力条約」を調印し、 政治、経済、社会、安全保障面での協力を促進しています。 よってケニアからはアクセスしやすく、ナイロビから訪れると、その治安の良さにはホッとします。

 保健医療面では、82年には早くもタンザニアとの国境付近でエイズ患者が発見され、以来国家をあげてこの問題に取り組んできました。 マラリア、結核、腸チフスなどの感染症も、後を絶ちません。

 今回、ウガンダを舞台に展開された活動を紹介したいと思います。

「第1回AMDAアフリカ会議」
<日 程> 2001年4月2〜3日
<場 所> ウガンダ国、イガンガ(カンパラより車で2時間半)
<参加者> 12名
ウガンダ支部(ホスト国):Ms. Nautale Anne, 代表
 Dr. Botiibwe Paulo, 副代表、メディカルマネージャー
 Ms. Kitakupe Betty, 総書記、プログラムコーディネーター
 Ms. Musasizi Florence, 会計士
 Ms. Kzungu Justine, メンバー
 Mr. Baita Stephen, ソーシャルワーカー
 Mr. Mugulusi Moses, メンバー
ケニア事務所(議長国):横森佳世, アフリカ地域プログラムディレクター
 横森健治, アフリカ地域プログラムオフィサー, UNV
ルワンダ支部:Mr. Ndahimana Jean Damascene,事務局長
ザンビア事務所:Mr. Vikandy Silusawa Mambo, 駐在代表, UNV
アンゴラ事務所:谷合正明, プロジェクトコーディネーター

第1回AMDAアフリカ会議(5カ国12名が参加)
<内容>
(1) 菅波代表からの言葉紹介
 この度、アフリカ5カ国のAMDA関係者が一同に集い、このような会議が開催されることを心から祝福します。 AMDAが設立されてからもうすぐ17年、アフリカで活動を開始して10年になろうとしています。 アフリカでの活動は、危険な状況、インフラの未整備、厳しい生活環境など、非常に困難を伴います。 そのような中で、1984年にアジアで産声をあげたAMDAが、これまでの関係者たちの努力によって、 今やアフリカでの活動もAMDAの中で一大勢力となってきました。喜ばしい限りです。

 アフリカでの活動をさらに発展させるために、今回の会議で、以下のことを議論していただくよう提案したいと思います。
 @アフリカプロジェクトの赤字削減
 Aスムーズな業務運営の促進と支部の設立
 B姉妹団体との提携の推進
 Cアフリカ多国籍緊急救援医師団の創設

 とりわけ、Cのアフリカ多国籍医師団の創設は、アフリカで活動を開始して以来の、AMDAの夢でもあります。 自然災害、人的災害に見舞われやすいアフリカ大陸において、 AMDAのネットワークを生かし現地に根付いた活動によって有効な人道援助が行われることは、非常に有意義なことです。

 アフリカでのAMDAの活動が今後さらに発展していくことを願い、参加された皆さんのさらなるご活躍を祈念し、 挨拶の言葉とさせていただきます。

(2) メンバー紹介
 参加12名より自己紹介

(3) 目的の確認
 AMDAアフリカ支部及び事務所は、プロジェクトを推進していく上で、共通する多くの問題に直面している。 それは本部がある日本から遠く、環境が厳しく、インフラが不備で、予算に乏しく、優秀な人材確保が困難などという問題を孕んでいる。

 この悩みを解決すべく、AMDAアフリカファミリーが一同に集い、アイデアや経験を共有し、今後の活動方法を討議することによって、 プロジェクト戦略を形成し、将来へ向けてより良い活動成果を生み出すことを目指す。

(4) 各国プロジェクト報告
 (ガイドライン、問題点、質疑応答)
 @アンゴラ Aケニア Bルワンダ Cザンビア Dウガンダ

*住民動員の方法(研修などをインセンティブに)
*自然セッケンの作り方
*日本人スタッフによるプロジェクト申請のサポートなど多方面のトピック

(5)日常業務の諸注意、諸連絡

(6)アフリカ多国籍緊急救援チームの創設
 @なぜ必要か
 Aどのようにチームを組織するか
 Bどのようにメンバーを訓練するか
 Cいかにして被災地まで送るか

<採択> 2001年9月までに参加各国がそれぞれ2チームずつ創設し、アフリカ地域で少なくとも10チーム編成する。

(7)マネージメント
 @会計、予算
 ファンドレージングの方法、ドナー機関との提携、外部機関による会計監査の徹底、訪問表の活用、支出軽減の方法、 ボランティアとの協力など
 A人事、労務
 雇用・解雇、教育(ワークショップ、セミナーなど)、その国の法律の遵守、キーパーソンの雇用、弁護士の活用、給与体系
 B姉妹団体との提携
 提携方法、ファンドレージングの補助、地元住民組織CBOの活用



緊急救援活動

アメリカ

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イラク

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