今年で3回目を迎えた東京都主催の総合防災訓練の医療救護訓練部門に初めて参加させていただきました。災害救助の経験も医療知識もない私でしたが、上田医師やAMDA職員の方々に指示をいただき、貴重な体験をさせていただきました。この場をお借りしお礼申し上げます。
ありがとうございました。
9月1日、訓練会場の光が丘公園(練馬区)に着いてみると、我々が普段目にする機会がほとんどない水陸両用車等の自衛隊や警察所有の車両、簡易水ろ過・供給設備、数十秒で設置可能な大型テント、化学薬品や危険物対策の防護スーツやシャワー設備等が訓練に使用されるよう準備がなされていました。
災害時には大いに活躍するであろう器具類を見学することが出来ました。
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トリアージ訓練 |
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重傷者処置訓練 |
医療救護訓練は、2回に分けられ、我々のチーム(医師1名、看護婦2名、調整員1名、補助役2名、計6名)は、トリアージ訓練と重傷者処置訓練を行いました。トリアージ訓練では、負傷者を受け入れた後、負傷の程度が大きい患者をまず見つけ出し、医師による負傷具合の診断が行われます。
補助役の私には、負傷具合をカードに記入すること、負傷者が興奮している時などは不安を取り除くよう話し掛けること、診断後患者を負傷程度に応じて救護テントへ振り分けるために担架の準備を依頼することなどが求められました。
重傷者処置訓練では、トリアージ部門で重症と診断された負傷者を受け入れ、医師が処置を行います。私には、医師の指示のもと必要とされる処置器具を調達すること、カードに処置内容を記入すること、処置後負傷者を処置後の収容テントに移送するための担架の準備を依頼することなどが求められました。
どちらの訓練も指示を仰ぎながら、また他のチームの対処方法を見ながら行うことが出来ましたが、実際を想定してみると、十分な医療器具を調達するのは困難であろうし、負傷の程度は軽くても普通の状態にはない負傷者も多いだろうと考えられます。
医療救護に当っては、個々人の冷静さとチームの迅速かつ的確な協力体制が必要不可欠であると実感しました。
“備えあれば憂いなし”と申しますが、災害は起こるものです。火山郡に位置するわが国は。ただ、憂いを少なくする方法の一つは、我々の計画的な備えなのでしょうね。今回のような大掛かりな訓練は、物理的な備えをスムーズに行えるような体制作りに重要だと思います。
東京都総合防災訓練参加者:6名
上田明彦、工藤ちひろ、山口良二、杉浦陽一、山上正道、前 喜美
静岡県・御前崎町・相良町 総合防災訓練
植草 和則
- 日時:2002年9月1日(午前中)
- 場所:静岡県御前崎
- 目的:災害時の緊急救援医療の実践、特に「トリアージ」の訓練
※トリアージとは…災害時において、より多くの生命を救うべく、負傷者の治療の優先順位を決め、後方の病院へ早く確実に搬送できるように手はずを整える行為です。限られた医療従事者と医薬品を有効活用することにもなります。
参加者:8名
岡田眞人、野澤美香、杉山清美、鈴木はるみ、諌山憲司
廣石 彩、小西 司、植草和則
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今回は自衛隊さんのテントをお借りしての訓練でした |
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