ペルー

ペルー災害マネージメント能力向上
プロジェクト

AMDAペルー ヨシ・ヤマニハ(調整員)
AMDA Journal 2004年12月号より掲載

2003年、米州開発銀行(IDB)日本プログラムの支援により、モケガ県オマテ市において、地域の防災体制強化を目的としたプロジェクトを実施した。この地域は地震やその他の自然災害に直面するため、災害に対応できる防災体制を築く事が必要とされていた。

この目的を遂行するためにプロジェクトは三つの段階に分けられ、8ヶ月にわたり4つの分野(市民防災委員会の組織づくりと活動計画、地域住民の組織化、トレーニング、及び住民間でのコミュニケーションの向上)で実施された。

防災セミナーを行う筆者(左)と津曲専門家(右)
防災セミナーを行う筆者(左)と津曲専門家(右)

第一段階では、オマテ市の災害マネージメントに関するニーズを把握するために防災体制の調査を実施した。この調査は住民と政府関係機関についてより知識を深め、また将来の活動を計画するためのデータを入手するために有意義であった。

第二段階では、ボリビアの救急救命研修インストラクターにより、医療従事者、教師、建設工事労働者、及び一般住民を対象に救急処置訓練を実施した。

また、政府関係機関と市民団体からなる市民防災委員会を設立した。この委員会は、同地域の防災活動を進める上で中心的役割を果たすものである。参加者間の関係を深めるために、スポーツ大会、小旅行、及び教育的な活動等を実施した。その結果、救急処置を行なうために、若者層のグループを訓練し、“Juventud Forjadora”という若者ネットワークを組織した。今では教師、建設工事労働者、そして一般住民がプロジェクトについて情報を共有するだけでなく、そのネットワークがその他の町や遠隔地域の住民へも情報を提供している。

この地域には多くの失業者や資金不足等多岐にわたる問題があり、災害に対応できる体制を築くため、私達はこれらのニーズに対する活動を行った。より多くの機会をつくるためにベーキング(パン、ケーキ、パイ等を焼く)のワークショップやコンピュターコースを開いた。とりわけ上記“Juventud Forjadora”のメンバーはこれらの実習から多くのことを学んだ。メンバーは自分達が焼いた製品(パン、ケーキ、パイ等)の販売を始め、それから得た収入を彼らの活動資金に充てた。活動計画の中には市街地や僻地に於ける定期的な地震防災訓練や研修等の活動に市民防災委員会を支援する事が含まれている。

第三段階では、日本より阪神大震災の際、AMDAの緊急救援活動を率いた津曲兼司医師を招聘し、防災セミナーを実施した。このセミナーの内容を活用し、地方自治体や住民の参加をえて、地震防災訓練を実施した。私達は全住民が参加できるよう、様々な状況を考慮にいれた。学生達は防災訓練のためのポスターコンテストに参加したり、一般住民が安全地域へ移動している間に、テントを設営し、負傷者の世話をした。若者ボランティアはレスキュー活動を行った。

レスキュー活動の訓練 学校生徒が参加したテント組み立て訓練
レスキュー活動の訓練 学校生徒が参加したテント組み立て訓練

また、地域住民に同地域におけるリスクを考慮させるため、プロジェクトのコンテストを実施した。例えば、多くの地域では人々は中央広場をアスファルト塗装するために資金を費やすが、彼等は貯水タンクを所持していない。コンテストを実施するために、自然災害に直面した場合、住民が如何にして災害から身を守る事ができるかを、彼等自身による提案を促すためガイダンスセッションを開催した。

このようにして、住民の経済的な活動により地域の諸問題を解決し、彼等自身の防災対策をより充実させるため、私達は住民の参加を通して、災害対応能力を高め、その活動が持続するようプロジェクトを実施した。災害マネージメントに関して学んだ事を人々に広める事により、より多くの住民がその恩恵を受けている。




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