ペルー

AMDA ペルー活動報告―機会を提供する

    AMDAペルー調整員 Jose,YAMANIJA
翻訳 藤井 倭文子
AMDA Journal 2001年 8月号より掲載

 現在の若者人口は約10億人で世界総人口の約20%をしめている。発展途 上国の 新たなHIV感染者の2/3までもが15?24歳で、2000万人もの若者がこのウイルス に感染している。最も性的好奇心の強いティーンエイジャーは避妊具を使用し ていない。女性感染者の6割は20歳までに感染していると言われている。調査に よると、毎年20人に1人のティーンエイジャー が性感染症に罹っている。これら の衝撃的な数字にも関わらず、殆どの若い 男女には避妊、性感染症、又は HIV/AIDSに関する情報や医療サービスへのアクセスが無い。彼等は性活動や男 女関係に関する知識を殆どもっていない。世界中の国々でエイズの問題にたず さわっているグループは若者 達が性に関する知識を求めており、無知からくる 望まれない妊娠を教 育不足のせいにしていると理解している。

 ペルーでは、1993年の国勢調査によると、青年期(10?19歳)の若者は全人口 の22.8%(5,027,000人)を占めている。約1万人がエイズを発症しており、7 万人がHIVに感染していると推計されている。リマとカジャオに集中している が、国全体が影響を受けている。全事 例の95.4%が性行為による感染で、輸血に よる感染が2.4%(この数字は減 少傾向にある)、母子感染が2.2%(上昇傾向) である。感染経路に関する重 要な変化は異性愛者間の感染で女性と若者の感染 者数の上昇である。我々は多数の事例や感染経路について知っているが、では 自分達に一体何ができる のだろうか?

 実際に、臨床的見地からすれば、HIVウイルスの感染は新しい抗レトロウイル ス薬の混合療法により、治療を維持することが可能である。新薬の 値段と治療 の性格上、全ての事例で成功する事は不可能であるが、少なくとも一時的には、 感染者のエイズ発症を 抑制し、社会的、経済的、人口統計を支える圧倒的な影 響力を持っている。

 感染を防ぐために危険な行為をさけるための教育はこの大流行を抑制する 上 で基本的な事柄である。しかし、過去の経験からこの規模の疾患を治療できる 最も有効な方法はワクチンの開発である。国連エイズ計画・世界保健機 関の推 計によると世界中で毎日新たに16,000人が感染している。非常に高 い蔓延率(主 に青年層)と現在の所エイズが治療方法もワクチンも無い疾患で あることから、 一次予防がこの大流行を抑える事のできる唯一の手段である。

 こういった理由から、AMDAペルーは1998年にこれらの必要性に応え るプロジ ェクトの実施を決心した。それには低コストで、外部資金への依存 が最小限 で、そして将来展開できる可能性があることが必要である。これを基準にし て、効率的な方法を開発した他のNGOの経験を通してHIV/AIDS 予防に関する研修 を受けたボランティアグループを召集した。ボランティア は研修後、習得した 事を実行に移し、高校に在学する1,200人の学生がその 恩恵を受けている。

AMDAペルー指導のエイズ予防セミナー(ホンジュラスにて)

 その後、我々はリマの最も貧しい地域にある1高校を選んで、ボランティ アグ ループの支援を得て1年間活動した。ここで我々は高校生に対してだけでなく、 教師、親族等も含め約1,000 人にHIV/AIDS予防教育を行なった。このプロジェクト には、長い目で見 て、若者たちが自分自身で組織をつくり、興味をもっているこ とに関連づけて行動し、互いに支援しながら、地域開発の恩恵を受けつつ人間的 な成長を図り、コミュニティの開発に寄与するようになることが求められている。


 我々は活動を通して、参加型の手法の重要性について実感してきた。これ を もとにして自分たちで開発し、成熟させてきた独自の経験が我々の力とな り、 2001年の今我々の努力を広めるため、80名のヘルスボラ ンティアを育成し、こ れによりAMDAの理念の1つである「現地主導型」─コミュニティの住民自身がも ともと持っている、自分たちの力で問題 を解決する能力を尊重すること─プロ ジェクトを実施する運びとなった。 近隣の国々も同様な問題に苦しんでいるの は我々も熟知している。ホンジ ュラスでは63,000人がHIVに感染しており、予防 策は同様に必要であ る。この問題に応えるためにAMDA本部、AMDAペルー、AMDA ホンジュラスが結束し、約120人のヘルスボ ランティアが育成された。

 このように、AMDAペルーの主要活動の1つはHIV/AIDS予防である。 コミュニ ティの人々は彼等が直面している現状を理解し、このプロジェクトに対する積 極的な参加を期待されている。今まで我々はどんな問題が生じた場合でも、先 進国からの支援に頼っていたが、現在では、我々自身が問題解決に向けて行動 を始めることもできるし、その上、同じ問題を持つ各国支部 と実現可能な解決 法を共有し、その支援に主体的に参加していこうとしてい る。



緊急救援活動

アメリカ

アンゴラ

イラク

インドネシア

ウガンダ

カンボジア

グアテマラ

ケニア

コソボ

ザンビア

ジブチ

スーダン

スリランカ

ネパール

パキスタン

バングラデシュ

フイリピン

ベトナム

ペルー

ボリビア

ホンジュラス

ミャンマー

ルワンダ

ASMP 特集

防災訓練

スタディツアー

国際協力ひろば