ミャンマー

収入を増やす“小さなローン”と保健衛生教育
〜より豊かになった村人たちの生活〜

AMDAミャンマープロジェクト医師
ティン セン
AMDA Journal 2001年 3月号より掲載

 マイクロクレジット(小規模貸付)による収入向上プログラムは、 1998 年5月マンダレー管区メッティーラ市で始まりました。 今回AMDAスタッフのティン・セン医師とマ・ナン・チェリー助手が、 参加している女性達に「プログラムに参加して自分たちの生活がどのように変わったか」をインタビューしました。


[報告1]セゴーン村

●マ オーン シュウェさん(34歳、女性)

「このプラグラムが始まった時から参加しているよ。あたしには8人の家族がいるから、 生活のためのお金を稼ぐのが毎日大変なんだ。仕事は忙しいけど、保健トレーニングには欠かさず行くようにしてる。 だって通い続けているうちに、家族の病気が減って、薬に使わなきゃならないお金がどんどん減ったからね。 AMDAがいつも保健トレーニングで、病気を防ぐ方法なんかを教えてくれるおかげだよ。」


●マ ティン トゥエさん(35歳、女性)

「あたしもこのプログラムには助かってるよ。うちの家族は10人もいるんだから。小学校には3年間しか行けなかったよ、 家族の生活のために働かなきゃなんなかったからね。

トレーニングで清潔なトイレについて勉強した後、ハエが入ってこれないトイレを建てたよ 。ご飯を食べる前やトイレに行った後には手を洗うくせもついたし、夜寝る前には必ず歯もみがくようにしてる。 お陰で、病気を防ぐために必要なことなんかをたくさん覚えたよ。」


●マ トゥーさん(43歳、女性)

「あたしゃ読み書きは少し出来るよ。8人の家族に食べさせるために、今は生活のために市場で野菜を売ってお金を稼いでるんだ。 前は野菜を仕入れるお金がたった1000チャット(約300円)しかなくて、高い利息のローンからお金を借りていた。

でも返すのがすごく大変。このプログラムに参加してからは、仕入れに使えるお金が毎月増え て、今では3000チャット(約900円)に増えたよ。こんな嬉しいことは無いね。」

* セゴー村では、主にメッティーラ市場で購入した食料品を、5日に一度開催される村落部の市場で売り、収入を得ています。 利益は少しですが、家計の大きな助けになっています。


[報告2]ニャンピンエー村
●マ ラ ミンさん(46歳、女性)

「このプログラムのおかげで、あたしの家族がどれだけ助かってるか話したいね。うちの家族は働ける人間はいっぱいいるんだ。 11人家族だし、そのうち4人ははた織りが出来るしね。だからプログラムでお金を借りて、糸を仕入れて布を織れば、 5日間で一人400チャット(約120円)稼げるんだ。それに健康についても色々知ったよ。

食べ物の栄養のことや家族の健康、そしてお産などについて、自分がこんなに学ぶことが出来るなんて思ってもいなかった。ミャンマーの女性は皆そうなんだけど、 人前で話をするのが苦手。あたしもそうだった。

でも今じゃあ大勢の前で、保健教育について話をすることだって出来るよ。とにかく言いたいのは、 こういったプログラムはとても大切で必要だってこと。特に村ではね。」

●マ エ エ シュウェさん(20歳、女性)

「保健教育については、AMDAの医師とスタッフにとっても感謝してる。彼らは私たちにゆっくり、分かりやすく、 そして繰り返し我慢強く教えてくれてるもの。時には注意を引きつけるためにジョークを言ったりしてね。」

●ド ティン チーさん(50歳、女性)

「わたしの家族は畑にする土地も持ってないから、工場が働く人を探している時は、いつだって働かなきゃなんない。 とっても貧しいんだ。でも家族を養うための収入は主にはた織りだね。このプログラムに参加する前は、毎日の食事すら心配だった。 今は利益も増えて、家族が暮らしていくだけの十分な収入があるよ。病気にならないために大切なことについても知ることが出来た。

このトレーニングの後、毎日の生活習慣が変わったね。食事の前やトイレの後には手を洗うようになったし、 家族はみんなどんどん健康になって、病気のために使うお金はどんどん減ってる。いやほんと、 このプログラムは神様からいただいた大きなプレゼントだよ。幸運に感謝したいね。」
*ニャンピンエ村では、織物のための糸や部品を購入することに元金は使われています。

マイクロクレジット(小規模貸付)
による収入向上プログラムとは

 参加者1人に2000チャット(約5米ドル)を貸し出して、4ヶ月で回収します。各村の借り手は3グループに分けられ、これまでの返済率は100%です。
 このマイクロクレジットの借り入れ条件に、半月ごとに集会に参加し、利子や元金を返済すると同時に開催されるヘルストーク(保健衛生教育)に出席していだたきます。AMDAスタッフが毎月テーマを決めて、5種類の病気や保健事例を選んで説明をします。その後、参加している女性たちから毎回発表者を選び、例えば下痢の発生原因と予防法についてなどをあらかじめ保健婦から知識を教わっておき、彼女たちの言葉で仲間に説明します。
 このマイクロクレジットの場所にも応急処置セットを持参し、僻地ゆえに基礎医療サービスに恵まれないままで病状がひどい患者がいれば、簡単な診療もすることが決定しました。
(文責 小林哲也)



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