緊急救援活動

パキスタン北部地震緊急救援活動
AMDA Journal 2005年 11月号より掲載

10月8日(土)現地時間8時50分(日本時間午後12時50分頃)、パキスタン北部でマグニチュ ード7.6(USGS発表)の地震が発生しました。この地震によりパキスタン北部地域では、ビル の倒壊など地震による影響で、少なくとも1,000 名以上が死亡したと第一報で報道されていま した。13日現在、死者数は2万5千人に達し、負傷者5万人超、家を失った被災者は250万人に 上ると、パキスタン政府は報告しています。また被害は同国内だけにとどまらず、隣接するイ ンド・アフガニスタンでも被害の全容はつかめない状況で、その拡大が懸念されています。
 AMDAでは、この被害の甚大さを憂慮し、パキスタン・クエッタ事務所から、ローカルスタッ フで構成する支援チームの派遣を決定しました。
 日本より派遣されている佐伯美苗(調整員)を中心に、支援チームの派遣準備を進め、イス ラマバード経由で被災現場へ入りました。


パキスタン北部
被災地状況
バラーコットのAMDA仮設診察所
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【パキスタン・クエッタから派遣】

10月9日(日) イスラマバード着18:15(日本時間22:15)
佐伯美苗(さえき みな) 調整員   AMDA本部職員  岡山市在住
Dr. Zardana Wardak ザルダナ・ワーダク 産婦人科医  AMDAパキスタン・クエッタ事務所
Ghulam Raza グラム・ラザ 調整員   AMDAパキスタン・クエッタ事務所

【日本から派遣】

10月10日(月・祝)イスラマバード着21:05(日本時間11日01:05)
吉川勝貴(きっかわ かつたか) 調整員 AMDAパキスタン・クエッタ事務所(現在日本に一時帰国中)
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バラーコット 診療活動

パキスタン・クエッタから派遣された支援チームは、10月9 日夜、イスラマバードに到着後 、現地行政機関を訪問し、被害状況や支援ニーズの調査活動を実施しました。10日、吉川調整 員は、イスラマバード到着後、先発チームと合流しました。
 11日、支援チームは震源地に近く大きな被害が伝えられているマンセラ(首都イスラマバー ド北部約100km)に入りました。マンセラ県行政当局と今後の援助活動に関する協議を行い、 支援が行き届いていない周辺無医村で、巡回診療など保健医療支援を実施することを決定しま した。そして12日、医薬品と救援物資の調達を開始しました。

AMDA多国籍医師団を編成し診療活動開始

10月10日、AMDAパキスタン支部長であるバカイ医科大学F.U.バカイ総長(Prof. F.U.Baqai  Baqai Medical University Chancellor) が、医療支援チームを派遣することを決定しま した。
 本部とパキスタン・クエッタからの派遣の他、インドネシア・ネパール・バングラデシュ 各AMDA海外支部から医療従事者を派遣し、AMDA多国籍医師団を編成することに決定しました。  さらにAMDAインターナショナルの姉妹団体であるハムダード医科大学との連携が決定しま した。ハムダード医科大学は現在、震源地に近く大きな被害が伝えられているマンセラ(北 西辺境州、首都イスラマバード北部約100km)に30名余りで構成される医療チームを派遣し 、医療活動を既に行っています。AMDA多国籍医師団はハムダード医科大学チームと現地で合 流し、医療活動を行うこととなりました。
 12日、日本からも医師二人と看護師一人の追加派遣を決定しました。宗教的に制約のある 被災地で保健医療支援をスムーズに実施するため、女性医師の派遣が不可欠です。  現地はラマダン(断食月)中のため支援物資の購入が困難な状況で、吉川調整員は、イス ラマバードでAMDA多国籍医師団の受け入れと救援物資の調達に従事しました。

バラーコット 女性医師による女性専門診療
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【日本から追加派遣】
10月14日 イスラマバード着21:05(日本時間15日01:05)15日合流
薮谷  亨(やぶたに あきら) 医師  聖隷三方原病院勤務(静岡県浜松市)
則岡美保子(のりおか みほこ)医師 大阪府高槻市在住
山田 裕子(やまだ ゆうこ) 看護師 滋賀県草津市在住
【AMDA海外支部からの派遣】
<AMDAネパール支部:13日合流>
Dr. Yogendra Prasad Singh ヨゲンドラ・プラサッド・シン 外科医 男性
Dr. Govinda K. C.      ゴビンダ K. C.      整形外科医 男性
<AMDAインドネシア支部>
Dr. Mahendratama Purnama Adhi マヒンドラタマ・パーナマ・アディヒ 麻酔科医 男性
Dr. Iryawan Idris イルヤワン・イドリス               麻酔科医 男性
<AMDAバングラデシュ支部:15日合流> 
Dr. A.K.M. Golam Hasnaine A.K.M. ゴラム・ハスナイン        一般医 男性
Dr. Zubair Ahmed    ズバイル・アーメッド            一般医 男性
【パキスタン・クエッタから追加派遣】
原口 珠代(はらぐち たまよ)看護師 AMDAパキスタン・クエッタ事務所 鹿児島県出身
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マンセラの政府救急病院での手術等の診療

13日、AMDA多国籍医師団は、イスラマバードでの資機材や医薬品などの購入を終え 、マンセラへ向かいました。マンセラまで約4時間陸路で進み、さらにそこから東へ 30km、アザド・カシミール特別州との州境に位置する、Brar Kot(バラーコット:人 口約4千人)という町で、医療支援が求められていることを確認、事業を立ち上げる こととしました。町には小規模な医療チームは活動していたものの、女性医療職の不 足から、女性に対して医療提供がなされておらず、主に女性を対象としたメディカル キャンプの設営を決定しました。思いがけない女性医療チームの到着は歓迎され、救 援・復興作業は進んでおらず、倒壊家屋はそのままという状況にもかかわらず、直ち に小学校を仮設診療所用に提供していただくこととなりました。
 14日、佐伯調整員、AMDAパキスタン・クエッタ事務所女性医師・調整員各一人、AM DAネパール支部医師二人とドライバー一人が、診療活動を開始しました。当日は60人 (内25人女性)を診察、外傷や打撲など外科的疾患が多くみられました。今後は拠点 をマンセラの南にあるアボッタバードに置き、この仮設診療所に通うかたちで、朝9 時から昼3時頃まで診療していきます。引き続き女性医師は女性患者を専門に診察、 男性医師は男性を担当します。
 吉川調整員は、パキスタン政府からの要請で活動しているハムダード医科大学の現 地チームとマンセラで合流、パキスタン政府管轄の救急病院で診療活動に従事してい ます。
 また、新たに先発チームからの支援要請を受け、AMDAパキスタン・クエッタ事務所 から原口看護師をバラーコットに派遣し、不足している医薬品など20箱をクエッタよ り空輸しました。
 15日、バラーコットとマンセラの政府系病院で診療活動を行いました。




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