緊急救援活動

インドネシア・ニアス島地震緊急救援活動
AMDA Journal 2005年 5月号より掲載

    
被災地ニアス島
救援物資配布

再びスマトラ沖で3月28日に発生した大地震による最大の被災地インドネシア・ニアス島に、AMDAインドネシ ア医師団5名が31日到着し、中心都市グヌンシトリにあるプスケスマス(保健所)にて緊急外科手術など医療 支援を開始した。
 輸血が必要な重症患者などはシボルガやメダンなどへ移送されていた。現地からの報告によると、医師や 看護師など医療従事者が不足している他、車両とガソリン、発電機、医薬品、医療消耗品、食料、水などが 求められていた。
 中継地となるスマトラ島・メダンに31日朝到着した松永一調整員は、メダン総領事館橋廣治総領事に面会 し、今後の活動に対して支援のご協力をお願いした。その後、医薬品・医療消耗品など支援物資や生活物資 の購入、派遣者の受け入れ準備などに従事した。4月2日、松永一調整員とAMDAインドネシア支部の医師は、 医薬品、医療消耗品、ガソリン、発電機、水や食料などの支援物資を積んだ車輌2台で、スマトラ島・メダン から輸送拠点となっているシボルガ(ニアス島対岸)へ陸路で向かい、3日に到着、直ちに、医薬品、医療消 耗品、ガソリン、水や食料などの支援物資(約2トン)を積んだ車輌2台の受入れ、現地のニーズ調査、巡回 診療の準備業務に従事した。同様の支援物資はさらに4日、AMDA インドネシア支部の医師とともに、約4トン 到着した。

<物資調達ご協力(メダン)>

株式会社セツヨウアステック様代理店のメダン支店
(PT.KRIDA PUJIMULYO LESTARI)

General Manager Ms.Pauliana,SE
 また、4月1日、AMDA本部から派遣された津曲医師と小堀看護師がインドネシア空軍の小型機でニアス島に 到着し、緊急手術と応急手当を開始した。二人は先に到着していたAMDAインドネシア医師団とともに、グヌ ンシトリ総合病院(ニアス島で一番大きな病院)で、指に大けがをした女性の手術を行った他、次々に運び 込まれてくる外傷患者の治療に従事した。電気、水道などインフラが壊滅状態で、応急処置以上は困難な状 況であった。
 今回のAMDA多国籍医師団は、グヌンシトリ総合病院に滞在し、支援活動を実施。同病院は、AMDAインドネ シア医師団の団長を務めている外科医のパトゥルーシ教授の指揮の下、外科の機能復興、システム再構築に も尽力した。
 3日、パトゥルーシ教授はヘリコプターでニアス島北部に向かい、診療を行った。6日からは、中心都市グ ヌンシトリ近郊の山間部、 AMDAが活動拠点としているグヌンシトリ総合病院から自動車で約20分の所に位置 しているデザ・ディマで巡回診療も開始した。
呼吸器疾患、塩分の接種多量による高血圧症の患者が多く、またほぼ全員に寄生虫、貧血、そして関節炎の症状があり 、中には結核の疑いのある患者もいた。診療した患者数は101人で、ビタミンAの欠乏など栄養の片よりも 見受けられたため、子ども全員にビタミンAカプセルを配布した。

 
<ニアス島への派遣者>             
松永  一  調整員 AMDA本部職員
津曲 兼司  内科医 医療法人アスカ会
       AMDA緊急救援医療事業シニアアドバイザー
小堀他津子  看護師 医療法人アスカ会
AMDAインドネシア医師団 計7人
    団長:イドラス・パトゥルーシ
       ハサヌディン大学医学部教授、外科医・麻酔科医
    
緊急整形外科手術
巡回診療



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