- 期間:2001年11月26日より現在
- 場所:パキスタン・イスラーム共和国クエッタ周辺
- 目的:現地政府、現地NGO、国際機関との連携を図りつつ、アフガン難民への医療支援を実施する。
- チーム:日本人(下表)、パキスタン人、アフガニスタン人の多国籍チーム
活動内容
1)ジャム エ シャーファ病院との協力(12月3日より現在)
第1次派遣の際に調査を行ったクエッタ市内のジャム エ シャーファ(Jam-e-Shafa)病院の医療活動を支援することになった。同病院はアフガン難民対象の病院で、1992年より母子保健医療を中心に施療を続けている民間の病院であり、スタッフは全員アフガン人である。
元来5〜20年以上滞在しているクエッタ内外のアフガン難民への対応に加えて、米国テロ事件以降の難民の急増により、人材、物資の不足が深刻化していた。
この状況に配慮し、AMDAは医薬品3ヶ月分、検査用医療器具、産婦人科用器具、入院用ベッドの、ガスストーブを提供した。またUNICEFを通して、下痢患者のためのORSと栄養失調児のための栄養補助食品を支給した。
また、診察用ブースを新たに設け、パキスタンのナイラ・アフザール医師(クエッタ出身)と日本の工藤ちひろ看護婦が、小児外来またアフガン難民居住区への巡回診療にあたった。
一日あたりの外来患者数は平均して130-180人、巡回診療では一回につき70-120人が受診している。外来および巡回診療において、目立った疾病としては気管支炎など呼吸器系疾患、マラリア、チフス、赤痢、下痢、栄養障害、貧血、耳や眼の炎症などである。
2)難民キャンプでの保健医療活動(12月26日より現在)
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)クエッタ事務所の要請を受け、12月26日からムハンマド・ケイル
キャンプ(Muhammad Khail)での難民受入活動に協力することとなった。 これに先だち、物資調達や通信、輸送、医療機材の整備などの分野で専門的な知識と経験の必要に迫られたため、12月22日、本部は小西
司(緊急救援対策局長)を派遣。 同キャンプはクエッタから南西75km、アフガニスタンとの国境から15kmほどの地点にあり、すでに約2万人が生活している。(1月9日現在)
最終的に約3万人の難民が入る計画であり、AMDAチームは国連諸機関、州政府保健局、ジャム
エ シャーファ病院、他NGOなどと協力し、受入の最初の段階である保健医療活動を担当している。
具体的には、UNHCRによって世帯毎に登録された難民に対し、保健登録、栄養状態の測定、予防接種をすることである。
ムハンマド・ケイル難民キャンプで事前調査するAMDAスタッフ
今後の支援
ジャム エ シャーファ病院への支援の継続
ムハンマド・ケイル難民キャンプでの保健医療活動の継続
ラティファバード難民キャンプでの保健医療活動の開始
ムハンマド・ケイル難民キャンプで健康診断をするAMDAスタッフ
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