カンボジア

エイズ撲滅ウォーキングキャンペーン
AMDAアンロカ行政区保健事業


AMDAカンボジア 岡本 美代子
AMDA Journal 2003年 2月号より掲載

12月1日のワールド・エイズ・デーにあたり、Ang Roka(アンロカ)ヘルスプロジェクトは、エイズ撲滅ウォーキングキャンペーンを開催しました。

2002年のスローガンは『エイズ患者/HIV感染者を差別しないコミュニティ』。背中部分の真新しい白にカンボジア語で大きくスローガンが印刷されたお揃いのTシャツと帽子を身に付け、いつもは静かなオフィスに500人もの参加者が集まりました。 次世代を担う若々しい高校生達も集まり、それぞれの手作りによる看板を100枚以上持ってきてくれました。看板はなかなかの力作で、コンドームやHIVのコミカルな絵であったり、“エイズは予防できます!”“Safe Sex!!!”等のメッセージであったり、カラフルに描かれていました。 まず、カンボジアの伝統芸人?!が登場。サルのお面をかぶり、鐘や太鼓を鳴らし、面白おかしく踊ります。AMDAのスタッフが事前にお願いして、「コンドームを使ったら、エイズはふっせげるよー」などなど、拍子をつけて言ってもらうよう打ち合わせは済ましていました。

エイズ予防のための行進
エイズ予防のための行進

エイズ撲滅ウォーキングキャンペーンの先頭をきったのはプロジェクト車でした。赤色の大きなリボンを付けて、いつもと違う装いでした。参加者はコンドームとパンフレットの入った箱を持ってマーケットに向かいます。道々でタクシーやバイクの運転手から手を差し出され、せっせと配りながらゆっくり大移動です。 マーケットを一周しながら、いつも立ち寄る八百屋、雑貨屋のおばさんやおじさん達に出会うと“ジャポン、ジャポン”と手を振ってくれて歓迎を受けました。その後、ワールド・エイズ・デーを記念した式展で、私もプロジェクトを代表してスピーチをする機会に恵まれました。

現在、カンボジアでは統計上170,000ものHIV感染者がいます。このことは、15歳以上の国民の3.5%がHIVに感染している割合になり、非常に深刻な状態といえます。 発展途上国におけるエイズ/HIV罹患は、治療を受けることが困難であり、自身の“致死的なダメージ”だけではなく、親が感染し、片親、孤児の問題等の “家族へのダメージ”、若い人材を失うことによる“生産力(経済力)の低下”さらには不当な差別をうけることにより、住居を追われたり、世話人を失ったり、悲惨な状況に陥ってしまいます。 差別を受けることにより、孤立(誰も気持ちをわかってくれない)、強い不安、絶望感、喪失感を受け、精神的に大きなダメージへとつながります。

今回のキャンペーンで強調したかったことは、HIV感染は予防出来るということを踏まえ、どうしたら確実に防ぐことができるのか、誰一人としてHIVに感染したいと思っている者はいなくても、誰にも感染の可能性が十分あるということです。この日を機会に少しの間、参加者に想像をしてもらいました。 「もし、自分がHIVに感染してしまったら…、家族もしくは親友が感染してしまったら…」現実にこんなこともしばしば在り得るのです。今年は特に世界中の総計で女性のHIV感染者割合が50%に増加しました。Unsafe Sexの増加は女性のエンパワーメントが不充分であることと関係しています。まず、自分自身を感染から守ること。 女性は、“NO”と言える強さを持つこと。知識や経験を共有することで家族や友人を感染から守れること。コミュニティの誰かが感染してもその気持ち、苦しみを分かち合える一人一人であってほしいこと。若い高校生達やコミュニティの住民達の心に少しでも響いたことを願っています。

※尚、AMDAのカンボジア支援事業の一つである、アンロカ保健行政事業は、当初1999年から2002年12月までの予定でしたが、4年間のAMDAの業績がカンボジア保健省・アジア開発銀行から評価され、2003年も継続して事業を行うことになりました。




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