ボリビア

ボリビア高地における救急救命プログラム

AMDAボリビア マルサ・ロメロ(翻訳 出口 純子)
AMDA Journal 2003年6月号より掲載

1998年2月、初めてボリビアにATLS(救急救命医師研修:Advanced Trauma Life Support)プログラムが導入された。以後26回の研修コースが実施された。コースの主な目的は医師に外傷患者の初期治療法をひろめ、救命効果を上げることである。多くの場合外傷患者の生命は外傷後の初期対応の速さによって左右されるからである。

最初のコースのインストラクターはボリビア人のほか米国、メキシコ、チリからむかえた。受講した24人の医師は、理論、実技講習、グループディスカッション、模擬演習の順に外傷の初期治療を系統的に学んだ。第二回以降のコースのインストラクターは全員ボリビア人医師である。インストラクターはサンタクルス、コチャバンバ、スクレ、ポトシ、タリハ、ラパスの各都市の出身者である。

2002年3月 ポトシにおいてATLSプログラムを実施した。ポトシは標高3,970メートルの高地にあり(富士山は海抜3,776メートル)、世界で一番標高の高いところで実施したプログラムと言える。ポトシはコロニアル様式の建築のよく保存された都市で、ユネスコの世界遺産に指定されている。植民地時代の邸宅やキリスト教会の建築が豊富に残され、昔の遺物も多い。アメリカ大陸でこれほどスペイン文化の遺跡がよく保存されている都市はあまりない。町を見下ろすセロ・リコ山はかつて数世紀にわたり銀鉱山として有名であった。西暦1600年、ポトシの人口は15万人で、当時のロンドンやパリ、セビリアよりも大きな都市であった。

このコースには医師16人が参加し、ほとんどの参加者が合格した。ポトシのような高地でのコースの実施経験は特別である。コースにかかわるチーム全員が標高の高さによる高山病に悩まされたが、すべての講義、実習をとどこおりなく終了することができた。

ポトシでのインストラクターは、セルジオ・アパリシオ、ルディ・ウスタレス、ホセ・ガラビト、フアン・カルロス・ マイタ、ベニグノ・ロハス、マリオ・メンドサ、ホセ・ルイス・ガヤルドの各医師である。彼らの感想によると、参加受講生は意欲的でやる気のある勉強ぶりでとくに好感を持ったという。この研修はきわめて有意義であり、今後も是非ポトシで実施したい。

ポトシでは今年ATLS、PHTLS(救急救命関係者研修:Pre-Hospital Trauma Life Support)、TEAM(Trauma Evaluation and Management)コース それぞれ一回ずつが実施予定されている。ポトシのATLSインストラクター二人がすでに資格を取得し、引続きもう二人が今年じゅうに資格を得ることになっている。




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