2003年2月20日、ガザリアAMDA職業訓練所の完成を記念して、開所式が行われた。
AMDA職業訓練所は、在バングラデシュ日本国大使館より草の根支援無償援助を頂き、
ガザリア及び周辺地域の貧困層に対する職業訓練の機会の提供を目的として、また
洪水時の避難シェルターの役割を果たすことを期待されて、2002年度に建設されたもの
である。
当初開所式は1月16日に予定されていたが、ダッカ市内でのストライキにより延期となる
ハプニングに見舞われ、日本より出席予定であった何名かのゲストの欠席が余儀な
くされた。しかし、2月20日当日は、主賓の小林大使始め、多くの来賓の方々や主催者の
我々に加え、ガザリア地域の近隣の人々やマイクロクレジットの女性リーダーなども出
席し、晴天の中1000人以上が集まる大変盛大な開所式となった。この開所式はまた、
昨年建設されたヘルスセンターを公式にお披露目する好機ともなった。
開所式に出席していただいたご来賓の方々、また主催者
のメンバーは以下の通りである。
主 賓 :小林二郎在バングラデシュ日本国大使、
ゲスト :中村温氏(日本国大使館一等書記官)
ショフィーク・ラーマン氏(日本国大使館)
フィローズ・アフメッド氏
(ホッシンディ高校運営委員会会長)
ローフ・ブイヤン氏
(CDFエグゼクティブ・ディレクター)
カエール・ザマン氏(BRACシニアトレーナー)
主催者:サーダ・A・ナイーム氏(日本バングラデシュ
友好病院医師、AMDAバングラデシュ代表)
ジョナイド・ショフィーク氏(日本バングラデシュ友好病院医師、
AMDAバングラデシュ事務局長)
ファイサル・A・ムアザム氏
(日本バングラデシュ友好病院医師、
AMDAバングラデシュ会計局)
S・A・ラザック氏
(AMDAバングラデシュ・ディレクター)
添川詠子氏(AMDA保健衛生派遣専門家)
ガザリアスタッフ一同
大野伸子(AMDAプロジェクトマネージャー、
バングラデシュ事業統括)
2、3日前より会場のセッティングや招待客に振舞う食事など準備におおわらわで
あったが、何とか滞りなく、また無事に当日を迎えた。
準備やスタッフの配置が着々と進行し、午前11時頃、主賓の小林二郎在バングラデ
シュ駐日大使が到着された。その後、続々と他の来賓も会場に着席され、11時10分頃
に開所式はスタートした。
コーランの斉唱に続き、AMDAバングラデシュ事務局長のジョナイド医師よりプロジェクト
の紹介、日本国大使館への謝辞が述べられた。ゲストのフィローズ・アフメッド氏の祝辞
に引き続き、小林二郎大使より祝辞を頂いた。最後に、AMDAバングラデシュのナイーム代表
により謝辞が述べられた後、小林大使及びゲストの方々に記念の盾が贈られた。
なお当日の開所式の様子は、バングラデシュのケーブル放送チャンネル・アイのニュース
番組や、新聞Ajker Kagojなどで報道された。
開所式後に、近隣の住民にビーフ・ビリヤニ(牛肉入りの炊き込みご飯)などが振舞われ、
ゲストの方々との会食会が設けられた。その後、小林大使やゲストの方々と共に職業訓練所や
ヘルスセンターの活動を視察し、小林大使からはプロジェクトに対する温かい励ましやご助言
なども頂き、職員や訓練生にとっても緊張と喜びの一日となった。
形式を重んじるバングラデシュらしく、開所式も派手で華やかなものとなり、またテレビ番組
やニュースで報道されるなど予想以上の注目を浴びることとなった。大勢の住民やAMDAメンバー
が一同に集まり、改めてコミュニティーとの結びつきを深めることもできたのではないかと思
う。また、私にとってはめったに着る機会のないサリーを着る良い機会であった。
次の日からはまた黙々と仕事をする我々の毎日であるが、この職業訓練所の開所式は
「これからも頑張ろう」という大きな活力となった。
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AMDA職業訓練所とヘルスセンターの外観 |
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