ASMP特集

ミャンマーでの慰霊

静岡県焼津市 天理教東益津分教会  小 池  聰
AMDA Journal 2004年 7月号より掲載

AMDAの依頼を受けて、平野、小池、山下の3名が天理教教師としてミャンマーASMP慰霊祭に出発した のは去る2月8日でありました。何分にもミャンマー事情については、無知であります故に不安であり ましたが、幸い AMDA事務局のまことに詳細にわたる説明を頂き、思いも新た、3名は心を一つに揃え て慰霊の勤めを果たさせていただこうと決意したのであります。さて、ミャンマーと言えば旧ビルマ 、「ビルマの竪琴」の小説ドラマしか知識のない者でありますから多少なりとも国情を知りたいと思 い、また慰霊ということも考えて2、3冊の戦記を読んだのであります。

なんと、ビルマ戦に出兵した数33万名、うち戦没者が19万名であったということには驚いたのであり ますが、そのほかにもフーコン谷地の戦、雲南省拉孟、騰越、龍陵の戦とビルマ北方において展開さ れた戦いは想像を絶するものでありました。乏しい武器、食料補給のない戦いでありますから、進軍 すればするほどに窮状が増し、その犠牲者も多かったとおもわれます。一時は56年間のイギリス支配 から開放してくれた日本軍にたいして喜びの歓迎を受けたものの、ビルマ義勇軍を核としてビルマ防 衛軍の編成をし、ビンタ、鉄拳による訓練、一方では農産物である米、綿を組織的に収奪、占領3年 目に開始されたインパール作戦では、農民が最も大切にしている牛を何十万頭も徴発したということ であります。まさにインパール作戦はビルマ軍が反乱を起こし連合軍側についてしまった事が敗戦の 原因になっていると言われています。

私はこれらの事から推測して、過去の行為を持った日本人に対しての深い感情はどんなであろうかと 不安もひとしお。心配の気持ちでヤンゴンに到着したのであります。しかし、意外にも空港内を走る 車、市内を走る車の90%は日本車の年代物。しかも、日本文字塗装はそのままで使用していることに 驚いたのであります。またミャンマー宗教者への表敬訪問の際には40分間も話が弾み、実に和やかで あったことは今なお印象深いのであります。

ヤンゴンのAMDAトレーニングセンターにて鍼灸プログラム視察を行い感銘したのでありますが、現 地研修生が真剣に学び臨床実習している姿から、日本人医師の常々献身的な努力から生まれる深い 信頼関係があることに感動したのであります。

次にニャンウーからパコックに入り、荒涼たる耕地を左右に眺め、でこぼこ道を走りミョキンター村 寺院に到着。300人程の歓迎を受け、寺院本堂に安置されている仏像の正面に、日本から持参した御社 を設置し、御供物を献じて、天理教式にて慰霊の祭儀を厳粛に勤めさせて頂きました。引き続き、ミ ョキンター村およびベイジー村の僧侶又住民と懇談した折、80歳から 90歳位の村のお年寄り十数名が 私共を待ち受けて、当時の日本兵の様子等を語って下さったのであります。意外にも「日本兵はとて も優しく、西瓜がとても好物で何度となく食べてもらった。わしはお礼に手ぬぐいをいただいた。ま た日本兵の所に行く度、いつまでも一緒にいるとおまえ達も攻撃されるから早く帰れと言って俺達を 気遣ってくれた。」と涙して真剣に真実を語る面持ちには私達も感涙し頭の下がる思いでありました。 ベイジー村であろうか日本兵の遺体を発見して埋葬してくださった場所に案内され、私共は各々に線香 を手向け、当時のご苦労を偲び、心からご冥福をお祈りしたのであります。

次にニャンウーに戻り、ミランビャー村寺院に到着。これまた驚きました。寺院の参道両側に少年少 女たちが整列。花束を手渡してくださり、音楽や村踊りを交えての先導で賑やかに出迎えて下さった のであります。寺院本道には「日本のおこきやくさまどうぞいらっしゃいませ」と日本語の誤字はど うあろうと想いのこめられた横断幕が張られており、総勢350人くらいの村人の参集の中、先の寺院 と同じ式にて慰霊の祭儀を勤めさせていただき、僧侶と共に昼食を馳走になったのであります。

次にミエニ村等のAMDA巡回診療地を視察したのであります。何と一日に200人ほどの患者が殺到し順番 がくるのを黙々と待っています。その姿から、いかに現代医療から見放されていたかを思い知らされ たのであります。同時に AMDAの現地人医師が寸暇を惜しんで診療に精励している姿には心から敬意を 捧げるものであります。

4泊5日の日程を通して、どの場所にあっても、崇高なる理想のもと活動を推進展開しているAMDAのスタ ッフの面々が一心、一体となって努力している姿には心から敬服するところであります。加えて現地に て心温まるまでにお世話いただきました、鈴木部長、岡安氏、藤田女史、ならびに現地スタッフの皆様 方の御厚意に厚く、厚くお礼を申し上げ、次回を心待ちに筆を止めます。




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