ASMP特集

カンボジア手記

禅定林澄禅寺住職 左藤 滋光(滋賀県草津市)
AMDA Journal 2001年 2月号より掲載

 皆さん、始めまして。私はASMPのプロジェクトで、このたびカンボジアの慰霊祭に参加したものです。 本職は、宗教家兼人権活動家です。近江のジェシー・ジャクソン? を標榜して「人権問題とは、人の心の闇の表出である」をモットーに、今日もがんばっております。

 このプロジェクトを縁に、カンボジアを経験させて頂きましたことは、 人権活動家の私にとっては、本当に記念すべき節目となりました。 感謝の気持ちを紙面をお借りして申し上げます。

 私のカンボジア手記は、出発初日、11月25日から始まります。

 なんと、関西国際空港で、バッタリと中島師(私にAMDAの縁を伝えて下さった方)にお会いしてしまったのです。

 実は、中島師がどこの国へ行くのか知りませんでした。 ただ、カンボジアではない事だけは確かでした。なぜなら、 私一人で出発する事になっていたのですから。

(何となく心細い…)

 関空へ着いた私は、地下のコンビニへ慰霊祭用のローソクを買い求めに出かけ、 その足で搭乗者口へ回ったのでした。そこで荷を広げていたのが、中島師一行だったのです。 (ここで会ったが百人力)と心はいつしか、前向き?へと転じていたのでした。

 カンボジア慰霊祭は26日、プノンペンのウナロム寺院で行われました。



 感激しました。と言いますのは、実は、この寺院の住職であるテップボーン師と併設されている仏学院の院長、 渋井さんらと一同に会する事ができたからです。(出発前に打診しましたが、不発に終わっていました)それが何と、 フタを開けてみたら、式典で一緒だったのです。驚きです。AMDAのスタッフも揃っての式典では、 菅波代表のメッセージを代読させて頂き、感無量でした。

 さて、これからは私のカンボジアへの思いを語らせて頂きます。内戦についてです。ベトナム戦争で、 アメリカはカンボジアまで侵略し、その影響で1975年の首都プノンペンは、 人口200万人を数えるまでに膨れ上がりました。しかし、ポルポト派による郊外への強制移住により、 3年後には無人と化したのです。それは、”学校・病院・貨幣のいらない理想郷建設”という狂気でした。

 その結果はどうなったのでしょうか?国土の人口三分の一の抹殺(200万人〜250万人)で幕切れとなりました。

 その後国連が、かの地で平和社会建設作戦を実行しました。この教訓を受け継いだのが「人権教育のための国連10年」です。 1994年に採択され、日本も受け入れ、現在行政は取り組んでいる最中です。すべての自治体は、この運動を展開しております。

 このように、カンボジアは単なる慰霊祭の国ではなく、人類に警鐘を打ち鳴らす教訓の国として浮かび上がってくるのです。

 カンボジアの内戦が形を変えて、人権教育の礎の一つになっている事を知る時、 AMDAのプロジェクトによって、カンボジアで慰霊祭を実施した事は、単なる宗教行事に止まらないと思います。

 「だれもが幸せに生きる権利」という人間の存在権まで遡及していく大切な活動と、 このように私は受け止めているのです。

合同慰霊祭 ─ AMDA「魂と医療」プロジェクト
2000 年11月26日(日)

Hon. Samdech Tep Vong King of the Monk of Cambojiaからのメッセージ

 まず最初に、私はアムダ インターナショナルの派遣団の皆様及びこの式典を開催して下さったAMDAカンボジアのスタッフの皆様に心から感謝申し上げます。 外国、特に日本から私の寺院へ仏教の式典にご参加いただけた事を大変誇りに思っています。

 第二次世界大戦は20世紀における人類史上実に悲惨な出来事でした。戦争は世界中の多くの国々で人々の生命を奪い、 ほとんど全ての人間社会の組織を破壊しました。過去の経験から学んだ事、そして宗教を信じる事によって、結束、協力し、 世界の国々とパートナーシップを結び、私達は二度と世界戦争が起こらないことを望んでいます。

 本日、日本とカンボジアの次世代の人々が一緒になり、第二次世界大戦のためにカンボジアで犠牲になった人々の慰霊祭に集まって下さった事を目の当たりにして、 私は大変幸せに思っています。平和と開発のための世界的なパートナーシップを通して、世界が永遠に平和と協力のもとに生存出来る事を私は希望しています。

 カンボジアの仏教協会を代表して、アムダ インターナショナルの菅波茂理事長に対しこの慰霊祭を企画して下さった事、 又日本仏教協会、特に京都仏教会にカンボジアの仏教機関及びその活動に理解と支援して下さった事に対し、深く感謝申し上げます。

 最後に、第二次世界大戦中に犠牲者となられた方々のご冥福をお祈りすると共に直接又は間接的に被害を受けられた方々の今後の幸せを切望しています。

                      (翻訳 藤井倭文子)

 




緊急救援活動

アメリカ

アンゴラ

イラク

インドネシア

ウガンダ

カンボジア

グアテマラ

ケニア

コソボ

ザンビア

ジブチ

スーダン

スリランカ

ネパール

パキスタン

バングラデシュ

フイリピン

ベトナム

ペルー

ボリビア

ホンジュラス

ミャンマー

ルワンダ

ASMP 特集

防災訓練

スタディツアー

国際協力ひろば