トップ >ジャーナル
 
インドネシア・ジャワ島津波緊急救援活動

期間:
   2006年7月18日から

主な活動場所:
インドネシア共和国西ジャワ州チアミス県
     パンガンダラン郡プルバハユ村
  同県カリプチャ郡ボゴロ村
  同県キムラク郡レゴジャワ村

被災状況:
 インドネシア・ジャワ島中部南西のインド洋海域で、7月17日15時19分(日本時間17時19分)ごろ、マグニチュード7.7とされる地震が発生しました。この地震に伴い、同島南岸には3m〜5mの津波が発生し、死者637人、行方不明者165人、けが人543人(同月24日現地災害対策本部BAKORNAS/UNOCHA発表)の被害が出たと報告されました。
 この沿岸部一帯はサーフィン客などでにぎわう観光地であり、主に漁業や観光で生計をたてる住民には「スマトラ島沖地震・津波」の教訓がきざまれており、地震発生時に彼等は海岸から2〜3km離れた高台を目指して避難しました。津波に巻き込まれたり、とるものもとりあえず逃げる途中に怪我を負った住民を含め約3千人の被災者を対象とした診療を行いました。

岬の鼻の地域_東西から津波をかぶる

【活動参加人数】
 日本から派遣の医療チーム(5人)とインドネシア支部から派遣の医療チーム(7人)を合わせて
医師6人 看護師3人 調整員3人  計12人

日本からの派遣者(計5人 以下派遣順):
派遣期間 氏 名 専門・所属
7月18日−8月2日
(第一次チーム)
館野 和之
(たての かずゆき)
AMDA職員・調整員
向井 信子
(むかい のぶこ)
AMDA登録看護師 /(医)交詢医会大阪リハビリテーション病院(大阪府阪南市)勤務
7月23日−7月30日
(第二次チーム)
比屋根 勉
(ひやね つとむ)
内科医師/AMDA沖縄支部/AMDA登録医師/(医)大平会嶺井リハビリ病院(沖縄県浦添市)勤務
7月23日−8月2日
(同上)
渡邉 美英
(わたなべ みえ)
AMDA登録看護師
7月24日−7月29日
(同上)
梶田 未央
(かじた みお)
AMDAアチェ事務所派遣調整員
【活動経過】
7月
19日
日本から派遣の第一次チーム、ジャカルタ着。インドネシア支部と合流、パンガンダラン(インドネシア・西ジャワ州:Pangandaran)に向けて移動。
20日 パンガンダランに到着、パンガンダラン・プスケスマス(保健センター)の要請を受け、多くの被災者が避難生活を送っている高台の集落のひとつプルバハユ:Purbahayu村での診療を決定、診療所(看護師が1人のみ)で診療開始。避難民は民家の庭先にテントを張ったり、集会所で生活しているが、患者の多くは外傷、特に一次治療の不備で化膿症になっているケースが多くみられた。
21日 プルバハユ村にて診療。患者総数  108人(主な疾患:上気道炎30 高血圧症16 筋肉痛16 頭痛13 胃炎10 など)。
22日 同上。患者総数 62人(主な疾患:上気道炎19 高血圧症6  筋肉痛9  胃炎9  など)。
23日 同上。患者総数 34人(主な疾患:上気道炎8  高血圧症5  皮膚炎4 など)。
24日 同上。患者総数 80人。さらに政府の予防接種プログラム(はしか、破傷風)に参加協力。ボゴロ村ではしかの予防接種とビタミンAの投与を46人に、破傷風の予防接種を152人に実施。
日本から派遣の第二次チーム、ジャカルタ着。インドネシア支部と合流。
25日 第一次チーム、西ジャワ州チアミス県キムラク:CIMRAK郡の村々を調査、同郡保健センターからの要請により、レゴジャワ:LEGOKJAWA村での診察実施を決定。避難者のテントが20〜25あるが、無医村。
第二次チーム、ジャカルタ出発、第一次チームから要請された200人分の医薬品(外用抗生塗布剤・高血圧患者用降圧剤・内服用抗生剤・ビタミン剤など)調達。第一次チームと合流。
26日 レゴジャワ村での診療。患者総数23人。
27日 レゴジャワ村での診療。患者総数30人。高台での避難民の帰還開始。
28日 カリプチャ郡にて診療。治療した患者のアフターケアの必要な患者宅を訪問(4戸)。緊急救援段階での医療ニーズが収束に向かい、緊急救援活動終了を決定。
カリプチャ保健センターにて活動報告。
29日 パンガンダラン郡およびカリプチャ郡の保健センターに医薬品と医療消耗品等を寄贈。
チームはジャカルタに移動開始。
30日 ジャカルタに到着。インドネシア支部チーム離任。
31日 日本派遣チームはジャカルタにて在インドネシア日本大使館等、関係諸機関にて活動報告。

比屋根医師

プルバハユでの診療

レコジャワ

カリプチャ・ボゴロでの予防接種
 

【診療結果】
<診察患者数・予防接種数・ビタミンA投与数>

   計539人
   診察患者数:341人
   はしかの予防接種とビタミンA投与:46人
   破傷風の予防接種:152人

 21日より27日までの診察活動における患者年齢層別構成は以下の通りである。
 31歳から40歳の患者が最も多くおよそ25%、4人に1人の来患が認められた。 次いで41歳から50歳が20%弱。 31歳から60歳の中年、壮年の患者層だけで患者総数の56%以上を占める。

症例 症例数 構成比
1
上気道炎
97
24.7%
2
筋肉痛
49
12.5%
3
高血圧
43
10.9%
4
皮膚炎・皮膚疾患
32
8.1%
5
頭痛
28
7.1%
6
胃炎
26
6.6%
7
裂傷
20
5.1%
8
下痢
15
3.8%
9
歯髄炎
12
3.1%
10
めまい
9
2.3%
11
関節炎
8
2.0%
12
擦過傷
5
1.3%
13
心身症
4
1.0%
14
口内炎
3
0.8%
15
全身倦怠感
3
0.8%
16
その他
39
9.9%
症例
総数
393
100%

 


 
 

Copyright (C) 2006 AMDA. All Rights Reserved.