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ヘビ咬傷の疫学(epidemiologie)

ヘビの大半は夜行性である。実際にヘビが活動する時間帯は、小型のげっ歯類や鳥類といった獲物の動物が動き始める時間と一致する。乾期より雨期に活動性は高まり、その時期に子孫を作る。
コブラやハブのような種は家屋に入り込み、就寝中や屋内にいるヒトを咬むことがある。多くのヘビは材木、側溝、農園、(都市部でよく見かける)塵の山、穀物サイロなどでしばしば見かけ、例えばマムシ咬症(図1)は屋内では殆どない。従ってそのような屋外で働く者や、畑から帰る者、夜回りする者が被害を受け易い。
受傷部位は下肢が多く、特に農民でその傾向が強い。一方、屋内で特に就寝中に襲われた場合には上腕、大腿、体幹に受傷することがしばしばある
ヘビ咬症の世界中での年間罹患率や死亡率は、統計上表れるのが病院を受診した比較的重傷の者が多いため、評価するのが難しいが、推定で年間50万人以上の毒蛇咬症が発生し、このうち約4万人が死亡している。最も被害が大きい地域はインドとミャンマーで、年間2-3万人が死亡し、ついでアマゾン、アフリカ全土でそれぞれ3-4千人が亡くなっている。
住民への問診、診療所や病院での調査、さらに地域別の毒蛇種の特異的抗体の研究によって、罹患率と死亡率はさらに正確なものとなる。抗体値を調べる方法はより精度が高いが、受傷後何年も抗体が持続することが問題に上げられる。また軽度の咬症を見付けることも出来る。西アフリカのサバンナ地帯では、年間およそ2万3千例の死亡が毒蛇(特にEchis carinatus)に因ると推定される。コンゴでは年間罹患率は、都市部で住民10万当たり20、農村部では10万当たり430 となっている。
世界的には全世界の年間死亡数は15万程度とされ、そのうち約5-10%の症例は、咬傷を起こした原因種が調べられている(フィリピンでは年間住民10万当たり107 がNaja naja philippinensisで、ミャンマーでは年間住民10万当たり3.3 がVipera russelliに因るという)。

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