野兎病の治療


 F. tularensis はアミノグリコシド系、テトラサイクリン系、クロラムフェニコール、マクロライド系に感受性がある。ペニシリン系とセファロスポリン系には耐性で、一部の分離株はストレプトマイシン耐性を示すものが認められている。
 それでも、野兎病の治療にはストレプトマイシン(SM)とゲンタマイシン(GM)が第1選択薬。通常SM筋注とテトラサイクリン(TC)内服を7-14日間併用する。
streptomycin I.M. 30-40mg/kg/day (max. 2g/day) またはgentamicin 3-5mg/kg/day 7日間、引き続き半量を7日間
tetracycline P.O. 30mg/kg/day (max. 2g/day): 14日間
テトラサイクリン系とクロラムフェニコールは静菌的に作用し、再発を起こし易いため、14日間を超えるの投与は勧められない。

 化膿したリンパ節には、太い注射針による吸引排膿と、少量のストレプトマイシン注入を2〜3回繰り返すこともある。切開排膿は、菌血症を誘発し敗血症の原因となることがあり、難治性瘻孔をつくるので禁忌。


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