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治療


  ロア糸状虫 症の治療は危険が伴うため、専門家によってなされるべきである。diethylcarbamazineに反応するが、これにはミクロフィラリアを追い払う効果があり、その次に殺滅作用がある。仔虫は肝に逃げ込み、そこで抗体や血液の分画、 Kuppfer細胞の免疫学的機構によって溶解される。それ故これは突発的で大量に生じ、糸状虫 の溶解が治療上重篤な障害を起こすのである。ミクロフィラリアに対するこのような作用は、治療を十分に長引かせれば、マクロフィラリア(成虫)の駆逐とさらに殺虫効果を倍増させる。治療の初期にマクロフィラリアは皮膚の深部から表層に這い上がり、そこで斑状紅班や数cm長の跛行線を作ることがある。もしもdiethylcarbamazineでの治療が早期に中断されると、異物反応によって包埋されて皮膚の表層にとり残されるか、新たに深部に入り込んで、3ヵ月後には幼虫を産出する。逆に治療が3週間続けられると、異物反応によって捕らえられ、実験環境では死ぬ(数か月後に石灰化する)。
  ミクロフィラリアのいるロア糸状虫 症では、フィラリアの溶解で起こる障害が懸念される。発熱、頭痛、悪心、関節痛、胸水貯留が生じ、ときどき医原性糸状虫 性脳症で死亡することがある。これは血液1ml中にこ虫が5万匹を越えるほど場合より頻繁に見られるようだが、重篤な障害はより軽微な症例(2,000/mlくらい)に多く観察される。薬用量は慎重に考慮する。 100mg錠の1/16を初日に2回、以後 1/81/41/2、1、2、4錠を毎日常に2回ずつ投与する。実際にdiethylcarbamazineの錠剤を16や32等分にすることは不可能だが、これを粉砕したり水に溶かしたりすれば、希望の分量で投与出来る。主要な反応は1日に 1/2 ないし 3/4錠与えたときに生じることが多い。この場合、diethylcarbamazineに抗ヒスタミン剤かコルチコイド(prednisoneで1日15−20mg)併用する。ミクロフィラリアが多く寄生しているロア糸状虫 症の治療で問題が発生する前に、ミクロフィラリアの数を減少させる幾つかの解決法が検討されている。輸血は危険で、 cytaphereseについても同様であり、実現は微妙である。実際にはivermectine (Mectizan)が好んで使われる。 Loa loaの成虫に対しては効果はないが、2日間diethylcarbamazineとの併用すると、ミクロフィラリアの割合を減じられる。
  ミクロフィラリアのいないロア糸状虫 症では先に述べた注意点は然程厳しくなく、上記の反応は 1/3の症例に見られる程度である。1回の薬用量は多少増やすことが可能である。連日 1/2錠に倍増させて1日当たり4錠にする。
  最終的には1日400mg (6mg/kg)の薬用量で21日間、必要な場合には10日分の追加を3−6ヵ月間に行なう。
 

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