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 診断
 第1期・幼虫:臨床上、診断はとりわけ血算による。一番新しい数値が白血球増多 (10〜20,000/ μl)で、好酸球増多が感染後3-8日後から認められる。この増加は急激で、およそ20-60%の症例では、3週間で最高に達し、以後ゆっくりと7-8週間かけて、Lavier曲線を描きながら下降する。免疫反応は利用価値に乏しい。皮内反応、二重ゲル沈降法、間接的血液凝集反応は感受性・特異性とも不良である。他の寄生虫との交差反応を多々起こす。検便では寄生虫は検出されず、この陰性状態は感染してから60日間は変化しない。    第2期・成虫:好酸球値はほとんど増大しない。免疫反応も増加しない。けれども寄生虫感染の事実は、虫体そのものかその虫卵を見付けることで可能である。しばしば糞中や吐瀉物から成虫を回収することがある。小腸のバリウム透視では、回虫が陰影として描出される。虫が造影剤を吸収するのである。消化管内に半透亮像として画像上見られることもある(図1)。

図1

 糞便検査によって、回虫卵は容易に検出される。理由は産卵量が豊富(1日1雌虫あたり20万、糞便1グラムあたりにして1,500 )だからである。典型的な回虫卵は特徴的な形をしている。長径50-75μm、短径40-60μm、蛋白膜には黄茶色で乳頭状の突起があり、卵殻は滑らかで厚く、無構造の顆粒状の塊を包んでいる(図2)。

図2

   《非典型的な》虫卵(図3・蛋白膜を失ったもの)あるいは不受精卵(図4)は同定が難しい。不受精は小腸内に雄虫がいないときに起こり、雄虫しかいないときには、糞便検査は陰性となる。

図3 図4

 


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