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 疫学


  Trichomonas vaginalisは鞭毛を有す楕円形の原虫で、大きさは縦15-30μm、横7-10μm である。気品のある動きをみせ、前方に4本ある遊離鞭毛と本体より短い波動膜が、他の鞭毛虫と際立っている。 May-Grunwald-Giemsa染色をすると、細胞質は強い青色に、顆粒は赤く染まる。核は赤紫色で極部に偏在している。鞭毛は鮮やかな赤に着色する。この原虫はヒトの男女それぞれの泌尿生殖器系粘膜上で分裂増殖する。外界では数分から数時間で死滅し、嚢子は決して作らない。
   Trichomonas vaginalisはその形態や栄養要求性において、大腸寄生の非病原体であるTrichomonas intestinalisTrichomonas hominisと同じ)や歯石や扁桃腺に寄生する非病原性のTrichomonas tenax(口腔トリコモナス)とは明確に異なっている。
  栄養型は寄生虫の形態として脆弱であり、嚢子の形成能力がないことから、性的な直接伝播しかあり得ない。両親の子供に、トイレの衣類によって寄生虫が感染することはほとんどない。実際、トリコモナス症は思春期前の少女にはほとんど見られない。

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