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 病態生理


  多数の変異抗原が出現していることは、宿主の免疫防御機構から寄生物が逃れ得ることであり、臨床上はトリパノソーマ性虚弱、血液生化学的に高ガンマグロブリン血症と病理学的に組織病変を認める。
  免疫複合体の役割ははっきりと理解されていないが、汎発性血管炎が原因とされ、実験動物やヒトの病変は心と脳によく認められる。血管炎の存在、トリパノソーマと抗心筋抗体が心筋炎の周囲に組織学的に認められることから、以下の仮説が出される。心病変はまず免疫複合体により引き起こされ、次に自己免疫性心筋炎が増悪する。自己免疫は同様に、トリパノソーマ性汎発性脳炎にも関与する。少なくとも感染動物では、免疫複合体の腎糸球体への沈着が局所的な病変を作るのに関係し、時には腎不全になる。免疫複合体の沈着が血漿中にキニンの放出を促進し、血管透過性を強める。赤血球表面に固着した場合は、自己凝集作用が働き、血球の連銭形成を引き起こす。貧血が起こる過程には議論が尽きない。幼弱な赤血球では、血球毒性因子が直接働くのが原因と考えられる。この複合体は免疫応答のある部位に恐らく関与し、ある種のワクチンの効力を減衰させるのであろう。   これらの知見は全て、ヒトの病態生理に当てはめられない。アフリカ型トリパノソーマでは免疫応答が重要である、ということが示されているのみである。
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