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AMDA ボリビア東部洪水被害に対する支援活動

 
 
ボリビア東部洪水被害に対する支援活動
 

2008年3月14日

 ボリビアでは、ラ・ニーニャ現象*と見られる断続的な豪雨が昨年11月から続き、12月上旬には、同国東部を中心に甚大な洪水被害が発生し、翌年1月22日には、大統領による「全国非常事態宣言」が、2月12日には、「国家災害宣言」が発令される事態に至った。この水害による死者は51名、被災世帯は47,000戸にのぼっている(3月10日現在)。
 この災害に対して、AMDA本部は緊急医療救援活動を行うことを決定し(2月3日)、AMDAボリビア支部は、洪水被災地区として政府に指定されているサンタクルス県クアトロ・カナダス村にて以下のように緊急医療救援活動を実施した。

 洪水により交通網が遮断された状態が続いていたが、悪路ではあっても漸く車輌移動が可能になった2月23日、クアトロ・カナダス村に向かい、避難生活者を対象に診療活動を行った。また、テント生活避難者の村で、破傷風ワクチンの接種と生活支援物資の配布を行った。

診療活動について(実施地区:クアトロ・カナダス村)
AMDAボリビア医療チーム編成−医師12名、看護師6名、ボランティア12名
(医師内訳:小児科医2名、外科医1名、神経科医1名、産婦人科医1名、皮膚科医1名、心臓外科医1名、一般内科医5名)
被災地区の医療担当官が、AMDAチームの診療場所として小学校を選定し、受診分野別に部屋を仕
きり、ボランティアが被災者の症状に応じてふさわしい医師に振り分け、効率的に診療を行うことができた。
この日の患者数214名のうち、多くは子どもで、下痢、皮膚病、胃腸障害、神経障害が主な所であった。尚、全員へ必要な医薬品を処方し手渡した。

破傷風ワクチン接種及び生活支援物資の配布について
(実施地区:クアトロ・カナダス村及びマルゾ第4コミュニティ)
洪水被災地の家を離れ25世帯がテントで生活する上記コミュニティにて、破傷風ワクチン接種と生活支援物資をパックにまとめて配布を行った。
マットレス、毛布、生活支援物資パック(砂糖、乾燥パスタ、大豆、小麦、塩、石鹸、歯ブラシ、練り歯磨き等)各150セット
また、この日雨天のため直接出向くことの出来なかった別のテント生活者のコミュニティにのために、各50セットをクアトロ・カナダス村の医療担当官に託した。

3月12日には、AMDAボリビア支部長が、サンタクルスの社会計画長官を尋ね、被災者支援物資(マットレス、毛布各50枚、医薬品、食料等)の贈呈を行った。


洪水による交通網遮断

破傷風ワクチン接種

物資配布の実施
注* これまで長かったエル・ニーニョ現象とは反対に、ペルー近海の海面温度が平年より低くなることで、長雨・豪雨などが発生する異常気象。
 


 
 

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