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AMDA速報 ハイチ洪水被害に対する緊急救援活動
 
ハイチ洪水被害に対する緊急救援活動 5
 
 
 
2004年10月21日

 ハリケーン「ジーン」による深刻な被害が発生しているハイチ共和国(首都ポルトープランス)に対し、AMDAでは9月25日より緊急救援活動を実施しています。

 このたび、現地で活動に従事していた職員が帰国しましたので、洪水の状況と被災した人々の様子、AMDAが実施している緊急救援活動の概要について、ビデオを交え、ご報告する機会を設けました。
 皆さまのご参加をお待ちしております。

日時 :2004年10月25日(月)14:00〜15:00
場所 :すこやか苑4階 多目的ホール
    (岡山市楢津310-1 AMDA本部隣接 )
報告者:柳田展秀(やなぎだ のぶひで)
  緊急救援事業部 調整員 岡山市在住


<AMDA緊急救援活動状況>
モンフォルタン修道会(ハイチ北部で長らく社会事業を継続している修道会)や現地災害対策委員会などとの共同により、ハイチ北部の被災者に対し、下記の救援活動を実施した。
  (1) グロモン(Gros Morne)市の保健センターに医療用品(ガーゼ、包帯、マスク等)約100人分を配布し、今後の被災者の診療活動を支援
  (2) 同市内の避難所の避難者約400人に対し、衣料品、生活用の衛生品(歯ブラシ、石鹸など)を配布
  (3) グロモン市・シャンソーム(Chansolme)市・ポルドペ(Port-de-Paix)市の災害対策委員会に対し、日本政府より委託されたテント、発電機、毛布などの支援物資を配布
  (4) ポルドペ市周辺のトロワ・リビエール(Trois Rivieres)およびPailin(ポーラン)地区において、被災者約30家族に対し食糧支援を実施。一家族のほぼ一週間分にあたる、米、豆、食用油、魚の缶詰をパッケージにして配布
  (5) 同国政府の依頼による、ゴナイブ市など北部被災地域の被災状況調査と中長期支援の提案

北部地域は、主産業である牧畜・農業への打撃が大きく、また、元来行政機能が脆弱であるため、今後もモンフォルタン修道会などを通じ、継続支援を検討している。

<被害の状況(10月10日ハイチ政府発表)>ハイチ共和国内の死者数は1,800人以上、行方不明者840人以上にのぼり、現在2万人以上が避難生活を余儀なくされている。

【写真上:物資の配布 下:被災の様子(ゴナイブ市)】


 
ハイチ洪水被害に対する緊急救援活動 4
 
 
 
2004年10月12日

 ハリケーン「ジーン」による深刻な被害が発生しているハイチ共和国(首都ポルトープランス)に対し、AMDAでは9月25日より緊急救援活動を実施している。

 現地に派遣中の柳田展秀(AMDA 緊急救援事業部 調整員)は「モンフォルタン修道会」(ハイチ北部で長らく社会事業を継続している修道会)との共同により、ハイチ北部の被災者に対し、9月30日より支援物資の配給を開始した。

<実施内容>
 9月30日、および10月1日は、北部グロモン(Gros Morne)市を中心に物資配給を行なった。
 ●グロモン市の保健センターに医療用品(ガーゼ、包帯、マスク等)約100人分を配布し、今後の被災者の診療に役立ててもらうこととした
 ●同市内の避難所1ヶ所(400人程度収容)に対し、衣料品などを配布
 ●グロモン市・シャンソーム(Chansolme)市・ポルドペ(Port-de-Paix)市の災害対策委員会に対し、日本政府より委託されたテント、発電機、毛布などの支援物資を配布

 10月5日から7日にかけて、北端の町ポルドペ市を中心に物資配給を実施。
 ●ポルドゥペ市周辺のトロワ・リビエル(Trois Rivieres)およびPailin(ポーラン)地区において、被災者約30家族に対し食糧支援を実施。1家族のほぼ1週間分にあたる、米、豆、食用油、魚の缶詰をパッケージにして配布

 北部地域は、洪水のために交通が遮断されるなどの事情のために支援も皆無に近く、日本からの支援はたいへんな歓迎をもって受け入れられた。支援物資の分配は被災者自身も参加し、公平さを期し、なおかつ多くの家族に行き渡るよう、話し合いながらすすめられた。

 なお、10月5日に柳田がポーランを訪問した帰途、予想よりも早く陣痛の始まった妊婦をポルドペ市内の病院へ運んだが、結局AMDAの車輛で出産を迎えた。妊婦は直後に失神してしまったが、母子ともに健康。災害の直後の慶事だけに、柳田やスタッフ、周囲の住民の喜びもひとしおであった。

【写真上:トロワリビエールの被災者が暮らす避難所。この家族の家屋は完全に倒壊し、教会の付帯施設で暮らしている。再建の目処どころか、AMDAの支援で食糧や水の確保がやっと。
   下:家族ごとに約1週間分ずつの食糧(米、豆、食用油、魚缶詰など)を配分するスタッフ(柳田展秀)。政情不安から援助物資がまったく届いていなかったこの地区の被災者にとって、希望の救援となった。】


 
ハイチ洪水被害に対する緊急救援活動 3
 
 
 
2004年10月4日

 ハリケーン「ジーン」による被害が深刻な、ハイチ共和国(首都ポルトープランス)で緊急救援活動を実施している、AMDA職員の柳田と現地スタッフは、被災者への支援物資を届けるため、現地時間9月29日午前6時(日本時間同日20時)首都を出発した。

 9月29日22時(日本時間30日正午)頃、柳田はゴナイブ市(Gonaives)で関係諸機関を訪問し、その後グロモン市(Gros Morne)に入り、30日午前中まずAMDAからの医療用品(ガーゼ、包帯、マスク等)約200人分を同市の保健センターに、被災者の診療のため提供した。また、家屋が流されたりつぶれたりして生活できない被災者300〜400人が身を寄せている同市内の避難所1ヶ所で、衣料品などを配布した。

 同日グロモン市の北西に位置するシャンソーム市(Chansolme)、また北端の町ポルドペ市(Port de Paix)に入り、日本政府からの支援物資を地元災害対策委員会とともに配布した。これらの支援物資は、発電機4基、テント4張、毛布100枚、マットレス(キャンプ用寝具)30枚、水タンク60個などである。これら北部地域は、土砂崩れや陥没により道路が通行不能になっている箇所が多いこともあって公的な支援が及ばず、また外国からの支援も皆無に近く、日本からの支援はたいへんな歓迎をもって受け入れられた。

 10月5日以降、ポルドペ市とシャンソーム市で、需要の高い食料品を中心に再度救援物資の配布を行なう予定である。

<日本からの派遣者>
柳田 展秀(やなぎだ のぶひで) 緊急救援事業部 調整員 岡山市在住

【写真上:グロモン市の保健センターへ医療用品提供
   下:シャンソーム市街の被災の様子】


 
ハイチ洪水被害に対する緊急救援活動 2
 
2004年9月29日

 ハリケーン「ジーン」による被害が深刻な、中米カリブ海に位置するハイチ共和国(首都ポルトープランス)では、国内全体の死者数が1,300人を越え、なお1,000人以上が行方不明とされている。(国連人道問題調整事務所(UNOCHA)28日発表)

 9月25日(土)17時55分に成田空港を出発した、AMDA職員の柳田は、現地時間26日(日)11時45分(日本時間27日1時45分)頃ハイチの空港に無事到着した。

 到着直後から首都ポルトープランスにて、日本大使館や複数の現地の協力者との調整に入り、被災地や支援活動の状況の確認をすすめ、28日午後(日本時間29日早朝)には、支援物資の一部を調達した。被災地の当面の生活に用いられる石けんや歯ブラシなどの生活用品と米や豆などの食糧他およそ300人分で、さらに追加調達を予定している。

 29日早朝(日本時間29日夜)、ハイチ北西部のゴナイブ市(Gonaives)、グロモン市(Gros Morne)などの被災地に向けて出発する予定である。

<日本からの派遣者>
柳田 展秀(やなぎだ のぶひで) 緊急救援事業部 調整員 岡山市在住

<現地スタッフ>
ジャンロネル・ノエル(Jean Ronel Noel) 調整員補佐/通訳
運転手 他 数名

<被災状況>
 被災した北西部沿岸部で、特に被害が大きいとされるゴナイブ市(人口約25万人)を含む、アルティボニット地方(Artibonite)では、雨が今月18日から丸2日間降り続けた。さらに大潮が重なり、山あいの平地にある集落に行き場を失った水が押し寄せ、中には集落全体が押し流された地域もある。
 現在雨はほぼあがっているが、市街地はまだ水がひいていないため、ほとんどの住民が避難生活を余儀なくされている。ハリケーンの通過から10日以上経ち、復旧作業に取り組みはじめた町もあるとのことだが、いまだ冠水状態のために緊急支援を必要としている地域は残されており、AMDAではこうした地域への支援をすすめてゆく。


 
ハイチ洪水被害に対する緊急救援活動を開始
 
2004年9月22日

 中米カリブ海に位置するハイチ共和国(首都ポルトープランス)では、ハリケーン「ジーン」など度重なる熱帯性暴風雨と集中豪雨による地滑りと水害が北西部の広い地域で多発、死者700名(9月20日現在、現地報道による)とされる被害が発生している。

 北西部のゴナイブ(Gonaives)、ポルドゥペ(Port de Paix)といった都市では、市街が冠水し、一部は水位3メートルに達するという情報が報告されている。北西部全域で1,000人以上の住民が行方不明とされ、すでに2万人以上が避難している。

 現地では、被災者への食糧配給が行き届いていないことや安全な飲料水の不足などが報告されており、衛生的な水の不足からくる感染症への対策が懸念される。

 このためAMDAでは、ハイチ国内の被災者に対する救援活動のため、職員の派遣を本日決定した。


  <派遣者>
     柳田 展秀(やなぎだ のぶひで)
     緊急救援事業部 調整員 
     岡山市在住


 柳田は9月25日(土)朝7時40分全日空ANA652便にて岡山を出発、成田空港発アメリカン航空AA168便にて出国し、アメリカ合衆国を経由、AA837便にて現地時間26日(日)11時45分(日本時間25日21時45分)ごろ到着の予定。

 中南米のAMDA各支部との連携も視野に入れ、救援物資(医療消耗品など)の配布をはじめ救援活動を行う。
 


 
 

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