1984年設立、国連経済社会理事会総合協議資格NGO 特定非営利活動法人AMDA

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アフリカ・ルワンダ学校健診、ルワンダ人医学生より所感2

公開日:2018年12月10日
 
プロジェクトオフィサー 橋本 千明
2015年より、AMDAはNPO法人ルワンダの教育を考える会からの要請を受けアフリカ・ルワンダでの学校保健の知識・技術移転を実施しています。学校健診の技術移転に関しては、ルワンダ人医師の主導のもと、日本からも年に1度医師を派遣しており、ルワンダ人医学生が通訳兼アシスタントとして活躍しています。活動に参加くださった医学生よりそれぞれ所感を頂きましたのでご紹介いたします。


*5名のうち、3名の記事を別記事にて先に掲載しております。こちらを参照ください

 

ニイェビゲンガ・エーメ

ギトウェ大学 4年生
今回の健診に参加したことで、医学生、そしてルワンダの一人の若者として私が学び得たことをお伝えいたします。

まず最初に、医学生の立場から、子供の一般健診を実施するために必要な技能や、地域で最もよく見られる症状について学びました。虫歯、真菌感染症、停留精巣、栄養不足による低身長などが、それら症状の主なものです。そういった症状のほとんどが、栄養失調や不衛生な環境に起因します。しかし何よりもまず、医師は患者が抱えている健康面・社会的課題に対して誠実に、そして支援の気持ちを忘れずに向き合うことが大切だということを学んだのです。

次にルワンダのひとりの若者として考えるのは、ルワンダの未来は家族を基に形作られるということです。よって、将来親になる者として、自分の子供たちには栄養面、衛生面、教育面での最良の環境を用意しなくてはなりません。今回の健診の期間、思春期の若者も多くいました。そこで次回の健診時には、今回実施した口腔衛生の講義と同様、性についても講義の機会が設けられることを希望します。可能であれば、よりプライバシーに配慮した診察室があればより良いと考えます。

最後に、古代ローマ時代の詩人ユウェナリスの詩“Mensa sana in corpore sano(健全な精神は健康な肉体に宿る)” を引用したいと思います。ルワンダの子供たちの健康と教育を支援し、彼らの未来が明るいものとなるよう尽力してくださるNPO法人ルワンダの教育を考える会、特に代表のマリールイズ氏に感謝を申し上げます。

また、頼藤医師、古賀医師、浦山医師、カリオペ医師、ナフタル医師たちが 自らの経験や知識を我々医学生に教授してくださったことも感謝の念に堪えません。この度はありがとうございました。


 

ムツイマヤ・ダイアン・ジョアユーズ

ギトウェ大学 4年生
学校健診への参加は今回が二度目でした。実際の健診がどのようなものであるかということ、そして健診が子供やその家族にとって重要なものであることなど、多くのことを学びました。

今回の健診と私の研究分野に関連して、日本の知識豊富な医師の方々から学べたことは私にとって大変有意義なことでした。患者の病歴や健診結果から症状を診断する方法や、これまで知らなかった病気について学んだことで、私の医師を志す意欲が高まりました。

私個人として課題は思い当たりませんが、深刻な症状が発見された子供に対して可能な限りフォローをしていただきたいと思います。そういった子供の家庭は大変貧しく、または親が離れて暮らしていたり、薬物中毒である場合もあるためです。個人的には、行政が関わりここでその役割を果たす余地があると考えます。

最後に、私たち医学生にこの貴重な学びの機会を与えてくれたNPO、ご指導くださったカリオペ医師、AMDAの皆様、ナフタル医師、医学生を熱心に指導してくださった看護師の皆様に心より感謝申し上げます。また、私たちを温かく迎え、支援してくださったマリールイズ氏と、この健診の背後でご尽力いただいた皆様方にも感謝申し上げます。どうか皆様に神のご加護がありますよう、お祈り申し上げます。
 
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