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 コラム

第21回高杉こどもクリニック院長 高杉 尚志様

公開日:2019年08月29日
 

連載インタビュー「支える喜び」シリーズ第21回
高杉こどもクリニック院長 高杉 尚志様

 
AMDAを支えてくださっている支援者の皆様に、インタビュー形式で様々なエピソードをお伺いしている「支える喜びシリーズ」。21回目となる今回は高杉こどもクリニック(総社市井手)の院長として、AMDAに温かいご支援を頂いている高杉尚志様にお話を伺いました。(聞き手・広報担当参与 今井康人)
 

AMDA

昨年の西日本豪雨災害で当時、災害発生翌日の7月7日から勤かれました。
 

高杉

7日にAMDAから電話が入り総社市で合流、避難所に向かいました。定期薬を持だない慢性疾患の方、介護が必要な方が多数いました。素早く吉備医師会の医師などに連絡をとり、7月8日朝には救護所の開設にこぎつけました。。
 

AMDA

先生は総社市で生まれ育ち、高知医科大学(現高知大学)に入学されました。
 

高杉

高校時代に司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を読んで、竜馬にあこがました。18歳の多感な時代の熱い思いだったのでしょうね。
 

AMDA

小児科を選ばれた理由を教えてください。
 

高杉

小児科医は、子どもの人生の長い期間に、関われることにやりがいがあります。その子に未来を託し、幸せな社会づくりへ貢献したいと思っています。
 

AMDA

AMDA理事長の菅波茂との出会いのきっかけをお聞かせください。
 

高杉

2006年に高知で開催された小児感染学会で、菅波理事長が講演されました。私白身も世界に関心がありまして、いろんな話を聞かせてもらいました。
 

AMDA

菅波の印象は如何でしたか。
 

高杉

時代の先をじっと見つめられており、親しみやすい先輩のような存在でした。私に「ネパールの子どもたちへの関わりを依頼され、価値観も広がりました。
 

AMDA

その後ネパールに出向かれていますが、印象は如何でしたか。
 

高杉

ネパールの乳幼児死亡率は高く、医療は充分とはいえませんでしたが、子ども達は活力に溢れ、家族は幸せを感じて生きていました。日本は、乳幼児死亡率は低く医療は発達していますが、一概に皆が幸せとは言えない状況にあります。その後参加したモンゴルの巡回診療でも同様のことを感じ、日本の医療技術の一方的な導入ではなく、ネパールやモンゴルの国民・医療者が自ら進む方向を決めることが必要だと気がつきました。
 

AMDA

今後の抱負を聞かせてください。
 

高杉

災害医療に関しては、水害や地震で被害を受けてもすぐに復興でき地域を支えるクリニックづくり。小児科医としては、長期的な視点で子どもや家族が幸せを感じて生きられ、永続可能な社会になるように自ら行動していきたいと思っています。
(インタビュー内の敬称は省略させていただきました)


オユンナ氏 AMDAモンゴル支部長

モンゴルでは子供のヘルスケアの向上が求められており、今後、小児科の分野で、より一層の協力が必要です。モンゴルの巡回診療で高杉先生の活躍は目覚ましく、現地の子供や親達もとても満足した様子で、非常に有意義な経験となりました。先生の人柄と医師としての在り方を尊敬しています。
 
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