2020年11月にハリケーンで深刻な被害を受けた中米・ホンジュラス。2021年2月より、AMDAと特定非営利活動法人AMDA 社会開発機構(AMDA-MINDS)の合同復興支援として、エル・パライソ県テクシグア市アグア・カリエンテ村にて行ってきた、「災害に強い菜園づくり」を目指した農業技術指導は、8月末をもって終了した。
元々乾燥地帯のため生産性が低く、加えて昨年のハリケーンで収穫間近であった主要作物が全滅したこの村の65世帯の畑は、この指導が終了する頃には、カボチャやニンジン、赤かぶ、豆、バナナやイモ類など、多種多様な作物が栽培、収穫されるようになった。
8月現在、AMDAとAMDA社会開発機構(AMDA-MINDS)は、中米ホンジュラス、エル・パライソ県テクシグア市アグア・カリエンテ村にて、復興支援として農業技術指導支援を行っている。
「災害に強い菜園づくり」に取り組んでいる65世帯の農家は、専門家の指導を受けながら、栽培を続け、野菜や豆、イモ類などを収穫できるようになっている。そのうちの一人は、「AMDAとGGUIA*(現地協力団体)の皆様に支援と知識を届けてくれたことを感謝いたします。これまでは焼き畑農業をし、化学肥料も使っていましたが、それが土壌を殺してしまっていることを知りませんでした。でも、今回、自然や生態系を生かして行う農業研修を受けてからは、化学肥料を使っておらず、収穫した作物も健康的なものとなりました。自分の家族で食べた後は友人に分けて、さらに余った作物は、売って収入にもなりました。この台風や新型コロナウイルスで危機的な状況の中、自分の家で食べ物が収穫できるということは、家族みんなにとって大きな喜びであり、幸せなことだと感じています。
1.小学校屋根の改修 (2021年3月〜6月)
テウパセンティ市サラディーノ地区
2.農業技術指導 (2021年2月〜8月予定)
テクシグア市アグア・カリエンテ村
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現在、AMDAは、AMDA社会開発機構(AMDA-MINDS)と合同で、2つのハリケーンにより甚大な被害を受けた中米ホンジュラス、エル・パライソ県内にて復興支援として以下の活動を実施している。
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1.農業技術指導 (2021年2月〜8月予定)
テクシグア市アグア・カリエンテ村
2.小学校屋根の改修 (2021年3月〜4月予定)
テウパセンティ市サラディーノ地区
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農業技術支援:土壌を整え植え付けを待つ農家の方
AMDA及び特定非営利活動法人AMDA社会開発機構(AMDA-MINDS)は、12月7日(いずれも現地時間)より、エル・パライソ(El Paraíso)県 テウパセンティ(Teupasenti)市にて、住宅が損壊した世帯を対象に支援物資の配布を実施。9日に、同市の緊急対策委員会の協力により、対象世帯への配布を終了。50世帯に、食料、毛布や衛生用品などを配布したほか、乳幼児のいる世帯にはおむつなども配布した。
12月7日から8日にかけ(いずれも現地時間)、AMDAと特定非営利活動法人AMDA社会開発機構(AMDA-MINDS)は、エル・パライソ(El Paraíso)県 テウパセンティ(Teupasenti)市にて物資支援を実施した。現地スタッフは7日、被災直後から連絡・調整を行ってきた同市の緊急対策委員会(以下、委員会)を訪れ、食料、毛布、衛生用品のセット50世帯分、おむつなどを含む乳幼児キット25世帯分をお渡しした。そして翌日8日、委員会とこれらの支援物資を持って、同市内で支援が行き届いていないサン・イシドロ(San Isidro)地区、オコタル(El Ocotal)地区、チリート(El Chilito)地区などに住む、住宅に被害を受けた世帯を中心に物資配布を行った。
AMDAと、ホンジュラスで活動する特定非営利活動法人AMDA社会開発機構(AMDA-MINDS)は、現在ハリケーンで被災したテグシガルパ(Tegucigalpa)市内の避難所で物資支援を実施。12月3日、ビジャヌエバ・ヌエボ (Villlanueva Nuevo)地区の避難所に避難する住民3世帯16人に、赤ちゃん用おむつやミルク、清掃用具などの物資を配布した。受け取った住民は「家の壁が崩れ避難してきたが、何とか直して元の生活を取り戻せるように頑張りたいと思っている。このたびの支援にとても感謝している。」と述べた。