インドネシア西部のスラウェシ島で、現地時間9月28日、マグニチュード7.4の地震が発生し、3メートルの津波が沿岸部を襲いました。
この地震および津波により死者2,045人、負傷者10,679人、行方不明者671人という甚大な被害となっており、未だ8万人以上が避難を余儀なくされています。(10月11日 インドネシア国家防災庁の発表)
このような状況を受け、AMDAは発災翌日からAMDAインドネシア支部による医療支援活動を開始し、続けて日本からの医療チームも派遣しながら
被災地の医療支援活動にあたっています。
被害の大きかったパル市内では、発災直後は、停電、断水の状況が続き、ガソリンなどの燃料共有もストップしていましたが、
時間の経過とともにライフラインは徐々に復旧しており、発災から2週間程度で約50%が復旧してきています。
また支援活動や物資の補給に不可欠な交通の要となる現地の空港の被害も大きく、
発災から2日後に一部再開したものの、航空機の離着陸は未だに制限されている状態が続いています。
被災の大きかったエリアでは、いまだ停電、断水の状態が続いており、2週間が経過した今でも瓦礫が散乱する光景が広がっています。
道路や橋などが崩壊し、液状化しているエリアもあるため、救助活動も難航している状況です。
交通インフラも大きな被害を受け、なおかつ現地の状況も難航する中、
発災直後からAMDAインドネシアチームは支援活動に向けて行動ををスタートさせました。
10月1日には第一次医療チームを被災地パル市に向けて派遣し、海路で被災地に到着。
パル市内にあるウンダタ病院には、骨折などの外科的手術や処置が必要な患者が多く搬送されており、
医療スタッフが必要とされていたことから、ニーズが高かった麻酔医としてで整形外科手術に参加しました。
医療ニーズが高いことを受け、第二次派遣以降、現在まで活動を継続しており、
AMDAインドネシア支部の活動場所は、同市内のアヌタプラ病院にも広がっています。
AMDAインドネシアチームの第一陣からの報告を受け、医療ニーズや現地の様子を鑑み、医療チームの編成を決定。
10月6日には、日本からの医療チームとして医師1名、看護師2名を被災地へ派遣しました。
被災地では主に、被災地域を巡回して、ヒヤリングやニーズ調査を行うことと並行しながら巡回診療を実施。
現地の活動においては、NPO法人TMATと合同で活動を行うことができました。
日本からの医療チームの到着に、安堵の表情を見せる方や感謝の言葉を口にする方も多く、困難な現実の中、笑顔が見られる場面もありました。
地震と津波により村全体の建物は倒壊し、人の気配がなくなった村。
家を失ったため避難所に身を寄せる人。
余震を恐れ屋外でテント生活をしている人。
テントが無数に立ち並んでできた避難者のテント村。
いまだに続く余震により、住民の不安は消えることはありません。
この甚大な被害に対し、支援の輪は広がっているものの
未だ多くの方が支援を必要としている状況です。
AMDAでは今後もさらに現地の状況を確認しながら、必要な支援活動を継続しています。
「救える命があればどこまでも」
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