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スナノミ症(tunga dermatitis, tungose, ICD 134.2)


皮内寄生のTunga(スナノミ)属このノミは、雌が真皮に穿入するため、Tunga penetransの名前がある。皮内寄生するノミは米州の熱帯地方、黒アフリカ、アンチル諸島、セイシェル、パキスタン、インド西岸に分布する。大きさは約1mmで、砂上に生息する。受精した雌は動物(イヌ、ネコ)の皮膚の先端部やヒト(足に多い)に咬着する。皮膚に深く潜り込んだ後に虫体を膨大させ、入江のような形の病変を作って、自らは着色する。数日後に産卵して再び外に抜け出し、地上で死ぬ。
ヒトで穿入した場合、皮膚の掻痒を起こす。4-5日して好発部(足底、爪周囲)にエンドウ豆大の結節性病変が出現し、産卵部位に一致して皮膚が黒変する。熱帯地方では同部がしばしば細菌感染の侵入部位となって、時おり広範となる蜂巣炎、ガス壊疽、破傷風が生じる。一人の人間に皮内寄生するノミの数はいろいろで、最も多いのは1-2匹だが、アフリカ睡眠病(アフリカトリパノソーマ症)、ライ、精神性疾患の患者では蜂巣状に百箇所ほど寄生が見られることが稀でない。
治療は小さな針でノミを傷つけないように取り出して消毒するか、確実を期すために結節ごと切除する。多発性感染では、ambilhar(Niridazole)を試すと効果がある。破傷風の抗血清投与が勧められる。
スナノミ症はふつう裸足で歩くと罹るので、靴を履くことが最善の予防となる。

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