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東日本大震災復興支援事業(2013/7発行ジャーナル7月夏号掲載)

公開日:2013年07月31日
 

東日本大震災復興支援事業

AMDA大槌健康サポートセンターからの報告


仮事務所で開催した「手芸教室」

 6月上旬に、AMDA大槌健康サポートセンターが仮事務所に移転して、約1か月が経過しました。

来所された利用者の皆様からは、「前より広くなり気持ちいい」「仮設住宅よりとても広いし、住みやすそうでいいですね」「家の様にくつろげる」との声をいただいてます。ただ、津波の被害を受けたエリアへの移転に対しては「波を浴びたところに引っ越したのは、嫌だし不安だ」との声も上がっています。一日も早く新設のセンターを建設を進めるべく設計などの段階に入っています。新設にあたり、より利用者の皆様に気軽に使っていただける施設になるように、様々な意見を出し合っています。
 

AMDA大槌健康サポートセンター プロジェクトオフィサー 大久保彩乃

 


7月のイベントカレンダー

 多くの住民の方々や町外から来られる方が皆一緒に集えるような場所作りをしたいと考えています。そのためには、もっと住民の方のニーズを取り入れ、私達自身もわくわくするような「新・AMDA大槌健康サポートセンター」作りを目指しています。

7月は、仮事務所での運用ですが、外部の施設なども活用することで、教室の数も増え、新しい教室も住民参加型で企画され始めています。

また、パン教室の養成講座の卒業生の方々からにも、講師としてパン教室を持っていただいています。少しずつ外部からの講師依頼なども寄せられ、卒業生それぞれが意欲を持って、新たな一歩を踏み出す様子が見て取れ、「養成講座」の意義を強く感じています。

これからも、「住民の体・心の健康をサポートするふれあいスペース」をコンセプトに住民の方の笑顔があふれるコミュニティースペースを目指します。
 

雄勝町・天然酵母パン教室 震災以降初の雄勝町公民館事業


天然酵母パン作り体験教室
みんなで一緒に記念撮影

 2013年6月20日、21日の2日間、石巻市雄勝町のオーリンクハウスを会場に「フライパンでできる天然酵母パン作り体験教室」を実施しました。これは、2012年10月からAMDA大槌健康サポートセンターで開催した「フライパンでできる天然酵母パン作り養成講座」が地元の方々の意欲形成に大きな成果を出していることから、雄勝町での開催が決定したものです。雄勝町では震災前には活発に公民館事業が行われていましたが、震災後は休止となっていました。そこで、雄勝公民館の主催事業として、本体験教室の開催が実現しました。

『東北応援!ハッピーデリプロジェクト 笑顔を届けよう!』代表の梶晶子氏が講師となり、2日間で約20人の方が参加しました。

今回の体験教室に参加された方々の意見を集約した結果、9月から3ヵ月間、大槌町で開催した講座と同じく雄勝町でもフライパンでできる天然酵母パン作り講師の養成講座を開催することが決定いたしました。
 

AMDA国際部 東北担当 プロジェクトオフィサー 大政朋子

AMDA大槌健康サポートセンター(岩手県上閉伊郡大槌町)で開催した養成講座の反響を受けて、今回、講師の梶さんのご協力のもと宮城県石巻市雄勝町でパン作り体験教室を開催致しました。雄勝町の中心地にできたコミュニティスペースのオーリンクハウスで開催することによって、雄勝町内および震災前に雄勝町に住んでいた方々など様々な地区からご参加いただきました。

参加者の皆さんは、はじめは緊張した面持ちで参加されていましたが、約2時間のパン教室が終わる頃には、講師の梶さんの気さくなお人柄も影響して笑顔溢れる教室となりました。梶さんのお話では「パン作りは五感すべてを使うことから癒しの効果がある」そうです。その言葉のとおり、参加者の皆さんの表情が生き生きとしていくのが大変印象的でした。また、参加者の皆さんから「雄勝町に戻るきっかけになった」「狭い仮設住宅でも、簡単に作れる」「公民館事業が再開して嬉しい」という喜びの声を頂き、本事業の意義を実感いたしました。

今後は、地元に残る事業として3ヶ月間の講師養成講座を雄勝町で9月から実施する予定です。

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