1984年設立、国連経済社会理事会総合協議資格NGO 認定特定非営利活動法人AMDA

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ケララ州洪水被災者支援顛末記(5)

公開日:2019年03月03日
 
AMDAグループ代表 菅波 茂

11月18日はAMDAピースクリニック10周年記念行事が行われた。開設5年後からは世界遺産であるマハボディ寺院の5百メートル以内には新規の建築は許可されないこととなった。同時に2階以上の建築も不許可となった。ところが、そこがインドである。現在では増築は可能になっている。理由はよくわからない。ただし、このブッダガヤで急速に多数の寺院および附属のホテルを建設して勢いを伸ばしてきている東南アジアの仏教グループが、5百メートル以内にある地元の人たちのスラムに近い住宅や店を整理して、緑あふれる公園にするように陳情しているとのこと。どんどん周辺に発達しているブッダガヤの様子を見ると、最大の売り物である世界遺産周辺の整理はいずれ行われるだろうと思った。

AMDAピースクリニック10周年記念式典


10周年記念式典は、地元の関係者も多数参加した。その後に、路上ファッション・ショーを行った。インド人女性が日本の和服を着て、日本女性がサリーを着てスジャータホテルから一心寺別院まで、わずか百メートルの道のりであるが、練り歩いた。道行く人たちよりも本人たちが興奮し喜んでいた。

子どもたちはダンスも披露

ファッションショー

 

6月にビヤス氏と(中央)

11月19日午前5時。再び、ブッダガヤからパトナ国際空港に自動車で向かった。午前11時にビハール州政府Disaster Management Authority副議長のビヤス・ジ氏を訪問した。ビハール州政府との災害支援協定について興味ある提案をしてくれた。「AMDAは ブッダガヤの地域医療と振興に大変貢献してきている。この一環として災害支援を含めたMOUを締結してはどうか」と。そして、「ボルドワージ氏を通して直接に二ティシュ・クマールビハール州知事と話し合ったらいいのでは」と。目から鱗。有り難いの一言に尽きる示唆でもあった。

日本、タイ、インドは世界の三大官僚国家と言われている。官僚からの信頼を得ることは大変であるが、信頼を得ることができれば、法律の行間を教えてくれる。これは官僚しかできない、わからない黒白の間の膨大な灰色の空間である。

午後、パトナ国際空港からインディラ・ガンディ・デリー国際空港に。空港からホテルまでウーバーを活用。本当に便利で安い。加えて、ぼられる心配をしなくても良いのが最大のメリットである。

11月20日午前10時。日本大使館を訪問。広大な敷地である。平松賢司大使に経過報告を行った。ケララ州洪水被災者支援活動、ビハール州災害支援MOU締結にむけた進捗状況、ブッダガヤ・ロータリークラブとの災害支援MOUの締結、インドNGOセワ・バラティとの災害支援MOU協定の予定などである。清瀬一浩参事官と今後の連絡を緊密に取り合うことになった。ちなみに、平松大使は元中曽根首相によく似たさわやかな大人である。

その後、AMDAインド支部事務局長のミナクシ医師の自宅に昼食を招待された。自宅は政府関係者の官舎である。ご両親と子どもさんたちに歓待された。完全な菜食主義の献立内容だった。ホテルなどのレストランでは味わえない素晴らしい内容だった。

11月21日午前11時。ニューデリ市内にあるインドNGOセワ・バラティの本部を事務局長と共に訪問した。強大な全国組織の割には質素な建物だったのが印象的だった。リシ・ダドワール事務局長と災害支援協定の取り交わしについて話し合った。結論はYesとなった。セワ・バラティは災害被災者支援を含めて5つの分野の活動をしていた。今回は災害被災者支援活動を主としてMOUを結ぶことにした。この締結により、パキスタンのNRSP、スリランカのサルボダヤなどの国家規模のNational NGOと連携した同様な活動をインド国内災害被災者に実施することが可能となる。なお、ネパールとバングラデッシュではAMDA支部が強力なので、南西アジアの国々における災害被災者支援医療を他のNational NGOなしでも実施できると考えている。

セワ・バラティ事務局長、
ミナクシAMDAインド事務局長(右)と

セワ・バラティ事務局長と


日本医師会が進めている世界医師会災害医療(アジア・大洋州)ネットワークに不可欠な7者連携(国連、政府、医師会、NGO/NPO、大学、公益団体、企業)のNGO/NPO部門の南西アジア分野を、今回の訪問で、ほぼ構築することができた。

医師会との災害支援MOUに関して、ネパール、バングラデッシュ、パキスタンとは実施されており、2019年にスリランカおよびインドとMOUを締結できればと考えている。

11月21日午後11時発のAir Indiaで関西空港に向けて帰国の途に就いた。
 

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